高崎尚樹の健康ルネサンス
健康・ダイエット・エクササイズ
“コケコッコ”な食事
運動を中心とした健康づくりの仕事に携わっているが、必要に迫られて食事の指導に関わることも多い。肥満予防や生活習慣病予防では、食べたり飲んだりする量を減らすようにし、食が細くなって筋肉が衰えてくる高齢者には、良質なたんぱく質を取るためにも、しっかり食べることをおススメしている。
子どもたちの食事に目をむけると、その特徴は“コケコッコ”だと偉い先生に教えられた。
“コケコッコ”の最初の「コ」は、孤食。孤独=一人で食事をすることである。次の「ケ」は欠食。食事を抜いて食べないことである。次の「コ」は個食。個人の個であり同じ食卓を囲んでいても、個別に違ったものを食べている。最後の「コ」は、固食。固定の固は、いつも同じものばかり固定して食べていることである。
「コ・ケ・コ・コ」=孤・欠・個・固は、近頃の子どもの食生活はもちろんのこと、生活の乱れを表しているとも言える。生活時間のすれ違いにより、食事は一人ぼっちで食べる。夜遅くまで起きているので、朝起きるのがギリギリになり朝食を抜く。同じ家族で食卓を囲んでも、それぞれが好むものを食べてバラバラ。そして個々人の食事の好みは、同じものばかりを食べるようになりがちで、栄養の偏った偏食となる。
…こんな食生活は、鶏小屋で餌をついばむニワトリのようではないだろうか?
子どもたちの健康に関する問題は食事だけではない。元気に外で遊ぶのが子どもであるという常識は、なくなってきている。筆者(50代)が子どものころは小学校から帰ると、ランドセルを放り出し、夕食までの2~3時間は外で遊ぶのが当たり前で、残念なことに勉強する時間はまったくなかった。今、子どもたちを狙った犯罪も多くなり、子どもたちが外で遊ぶのは難しく、室内での一人遊びが多いそうである。
今から40年ほど前の小学生の一日の歩数は2万7000歩程度で、現代の子どもたちは1万3000歩という研究がある。動かなくなった子どもたちは生活のリズムも崩れ、食生活も乱れてくるという負のスパイラルに陥っている。
筆者が勤める会社は、NTTドコモと協働して滋賀県米原市で子どもの健康づくりに取り組み、まず歩くことと遊ぶことから始めている。子どもたちの健康づくりは未来への大切な投資である。手を抜くことなくしっかり取り組みたい。同時に、これは子どもたちだけでなく、大人の私たちにも同じ傾向があることを忘れないでいただきたい。
珍しく、熱くマジメに書いてしまったので、少々くたびれた。
ここは、コケコッコにちなんだ卵を使ったデザートの王様:プリンで自分を癒やしてみたい。
プリン、筆者の大好物なのである。
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