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[冬のかゆみ](2)洗いすぎは皮膚弱める

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[冬のかゆみ](2)洗いすぎは皮膚弱める

 冬こそ熱い風呂に長時間入って温まりたい。だが、熱いお湯は皮膚表面の油分を取り除いてしまい、乾燥肌やかゆみの原因につながりかねない。

 清潔好きの日本人ならではの入浴習慣も問題になる。東京医大(東京・新宿)皮膚科主任教授の坪井良治さん(61)は「毎日湯船につかり、せっけんをつけたタオルで体をゴシゴシこするのは、世界でも珍しい」と言う。肌をこすると皮膚を傷つけ、油分や常在菌も奪ってしまう。

 坪井さんによると、皮脂が元の分泌量に戻るまでには24時間以上かかる。毎日入浴して体を強く洗えば、どんどん皮脂が抜け、肌が乾燥してしまう。

 坪井さんは「日本人の多くは体臭が少ない。毎日、風呂やシャワーを使う人なら、お湯だけでほとんどの汚れは落ちる。せっけんで体を洗うのは数日に1回でも不潔になることはない」と話す。特に高齢者は皮脂の分泌が少ないだけに、注意が必要だ。

 記者(46)自身思い当たる。2011年3月の東日本大震災の際、仙台市に勤務していたが、1か月間都市ガスが復旧せず、5日に1度ほどシャワーを浴びただけ。だが冬にいつも感じていたかゆみは気にならなかった。ガスが復旧し、毎日体を洗う生活に戻ると肌がカサカサして、かえって不快だった。

 坪井さんは、風呂の水位より下側全体に湿疹を起こした外国人を診察した経験があるという。日本の熱い風呂が好きになり毎日入った結果、皮膚の防護機能をなくしたのが原因らしい。清潔も、過ぎては不健康になりかねない。

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