オトコのコト 医師・小堀善友ブログ
妊娠・育児・性の悩み
あなたはこの謎が解けるか? タマの中身の謎
元プロレスラーでタレントの北斗晶さんが乳がんになり、手術を受けられたというニュースは、記憶に新しいと思います。私が以前、日本で住んでいた所は比較的、ご近所だったようです。知り合いから、佐々木健介さん・北斗晶さんご夫婦をお見かけした、なんてお話を聞いたことがありました。皆様もご存知かと思われますが、乳がんの発見では、「本人の触診」が重要です。病院で乳がんと診断された女性の約90%は、自分で「しこり」を発見して受診した人なのです。
では、同様に男性も自分で触診をすることで診断できるがんはあるのでしょうか? 実は、ちゃんとあります。それは「精巣がん」、つまりタマのがんです。
精巣がんは若年男性(20~40歳)がかかるがんでは、最も頻度が高く、社会的にも重要な病気の一つです。なぜなら、精巣は男性の体に重要な役割を担う男性ホルモンを出す臓器であり、さらには子孫を残すために精子を作り出す臓器だからです。
アメリカのがんの学会でも、精巣がんを早期に見つけるためには、定期的に自分の精巣(つまりタマ)を触診することが推奨されていました。タマが大きく、硬くなってきた時、腫瘍が発生してきたことが疑われるのです。
タマが大きくなってきたとしても、「恥ずかしい」という理由で病院を受診できないという人もいらっしゃいます。しかし、もしも自分で気が付いたらすぐに病院を受診することをお勧めいたします。
精巣がんは非常に転移しやすく、転移すると抗がん剤を用いた化学療法をする必要があります。転移している時としていない時では治療方針が全く異なるため、発生してしまった場合は早期の手術が必要となるのです。ただし、たとえ精巣がんが転移していたとしても、非常に抗がん剤が有効であり、多くの場合は治療可能です。
タマが大きくなる病気には、他にも
さてここで問題です。とあるありふれた道具を使うと、精巣がんか陰嚢水腫かどうかを見分けることができるのです。それはなんでしょうか?
皆様はわかりますか?
答えは、「懐中電灯」です。
陰嚢水腫は中身が水なので、懐中電灯を陰嚢に当てると光が透けて見えます。腫瘍の場合は中身が詰まっているので、光が透けて見えません。
ただし、自己判断は確実ではありません。いずれにしろ専門医で診断を受けるべきであり、タマが大きくなってきたら一度は泌尿器科を受診しましょう。
若い男性は、定期的に自分のタマを触ってみる習慣をつけましょう。
泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病 [ 小堀善友 ] |
【関連記事】
父が見とがめたわけが分かった
めざめたじいさん
貧しい寺に生まれたわたし、風呂の燃料も極力少なくし、家族8人が一斉に風呂に入りました。 かけ湯をして、湯船に入ろうとしたとき、父が「ちょっと待...
貧しい寺に生まれたわたし、風呂の燃料も極力少なくし、家族8人が一斉に風呂に入りました。
かけ湯をして、湯船に入ろうとしたとき、父が「ちょっと待ちなさい」と声を掛けられました。「右のキンタマが少し大きくない?」と握られました。陰毛が生えてきた時だったのでとても恥ずかしかった。
オナニーもしていたので、触れられて勃起しないか気になりました。
「このくらいの違いは普通だ」と手を離されました。
父は、陰嚢が大きくなる病気があるので、自分でよく見るように言われました。
長じてからも、その時の父の言葉を思い出し、入浴時に鏡で見ることがありました。
社会人になり、小学生の面倒を見る機会がりました。母親から「男の子の性器教育をして欲しい」と言われたことがあります。「お母さんには出来ないのですか?」と尋ねると、「女性ですから・・」と言われました。
わたしは、「では、ご自分の性器を鏡でご覧になったことはありませんか?」と。母親曰く、「はしたないことはしません」
「あなたは、毎月、卵を産んでいらっしゃることを、ご存じですね」「人は卵を産みません」と返され、23歳のわたしは、驚いたのです。
性をタブー視していた結果の話です。
つづきを読む
違反報告