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性とパートナーシップ

妊娠・育児・性の悩み

夫婦関係と発達障害(中)「エリート」も多いアスペルガー

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 ――それは困りましたね。

 「もう一つ問題なのは、お母さんは急に自分の息子が男になったのに気付いて、遠ざけることがあります。すると、昨日まで僕のことを抱っこしてくれていたお母さんが急に僕を避けるということで、アスペルガーの男の子は理由がわからなくて混乱するわけです。一般的な子どもは、ほかの子どもとグループを作って、お母さんと徐々に距離ができていく。そして今度は彼女ができるわけでしょう。彼女ができない男だとうちにいるしかありません。アスペルガーの家庭だと、たいていお父さんは家にいませんから、お母さん自身も寂しくて、息子とくっついてしまいます」

「アスペルガーの人が上手にパートナーシップを築くには、親の育て方が大事」と話す宮尾さん

 ――共に依存してしまうわけですね。

 「そうです。その息子とくっついている時に、ある日男になっていることに気づき、遠ざける。すると、子どもはお母さんに暴力を振るうこともあります。また、お母さんは、生理的なことを性的なことと勘違いして、自分が何とかしてあげなくてはと処理してあげてしまうこともあるのです。夫は家庭に不在でコミュニケーションも取れませんから、だんなにどうにか教えてあげてねということもできないのです。アスペルガーの男性は、自分がこっそりやっていることを人に見られるのを嫌います。私が診ていた患者さんもそうですが、おしっこをするところをお父さんが人に見られるのがいやだからと、お母さんが立って教えてあげたそうです」

 「もう一つの問題は、男の子にとって、父親と母親はいつまでも父親と母親なんです。女の子にとっては、父母は未来の夫婦像なんです。男の子の方は、結婚して自分が夫として生活を作っていくということを考えない。未来を想像できないのです。どういう家庭を作るのか、自分の家族で学んでいないのです。だからこそですが、母親と娘の関係はややこしいこともあります」

 ――女の子のアスペルガーの場合は、どのように対処ができますか?

 「極端なことを言えば、戦前の女性教育です。男女7歳にして席を同じくせずですよ。セックスは結婚するまでいけません。何か男性に性的なことを言われたら、家に電話して相談しなさいと教え込む。私が診ていたある女の子は、好きであることとセックスすることの違いがまったくわかりませんでした。13歳の女の子が、付き合っていた同じ年の子どもと性的な関係を持ってしまいました。相手が裏で悪いことを考えているということが想像できないのです。町を歩いていたアスペルガーのある子が、『お嬢さん、すごく汗をかいていますね。それじゃ体に悪いから、シャワーを浴びた方がいいのではないですか?』と言われて、ついていってしまったということもありました。ですから、そういうことを親は一つ一つ教えなくちゃいけないのです。男女の関係はほとんど非言語のコミュニケーションで成り立っています。理解するのがアスペルガーの人は苦手なのです。一般の人のように、裏にある意図を読めて、逃れるコツを知っているなら大丈夫ですが、デートをして『あなた今日は疲れているでしょう。何もしないから今晩泊まりなさい』と言われて信じてしまうのがアスペルガーの女性です。だから、親が必ず報告しなさいと戦前の厳格な親のように振る舞う必要があるのです」

 ――親は早期発見して、早めに対処した方が、本人も生きやすくなるのでしょうけれども、アスペルガー症候群を早めに気付くポイントはあるのでしょうか?

 「女性の場合は、思春期に身体不調が強く出やすいですね。女性の場合、思春期に女性ホルモンが出て、体形が変わり、生理が始まるわけですが、その変化が余計強く起きます。眠くてつらい。学校に行けないという人に多いです。また、感情と身体の間に結びつきがないのも特徴です。ある男のところに行くと、心臓がドキドキするので、私は心臓が悪いのだと思いますなんて言います。ある人は、おじいちゃんが死んだら、目から水が出る。お母さんも目から水が出ている。なぜ?と聞きます。それが悲しいという気持ちで、その水は涙なんですよと説明して初めて結びつきます。また、ガールズトークができない。それが一番発見しやすいかな」

 「それから結婚前に男性に性的に望まぬことをされたという人に多いです。女性の場合は、基本的にほかの人の目を気にしないから、スカートが極端に短い人が多いのです。これが10代前半ならおかしくないですが、18、19歳だとおかしいでしょう? 私の診ていた人で水商売に行った人がいますが、『私は水商売に入って初めて、働く喜びを得ました』と言うのです。おじさんたちがあなたはよく笑ってかわいいねとちやほやしてくれる。それはもちろん、距離感がないからです。ベターとくっつくから、男が喜ぶんです。でも、話すと面白くないから、その人気は長く続かないですね」

 ――男性の場合は、何が早期発見の決め手ですか?

 「男の子の場合はやはり、こだわりですね。電車ばかりに没頭するとかですね。男女両方とも、感覚過敏はありますね。触覚のほかに音や匂いにも敏感ですね。わりと、特徴的なのは、しいたけが嫌いということですね。キノコが嫌いですね。キノコってかむとかみ切れるのだか、そうでないのかわからない。その感触がのみ込みづらくて、その経験を1度やると食べられなくなる。キノコをきらいな人は多いですね」

(続く)

【宮尾益知 みやお・ますとも】どんぐり発達クリニック院長
1975年、徳島大医学部卒業。国立成育医療研究センターこころの診療部医長などを経て、2014年4月、どんぐり発達クリニック開院。専門は、小児の発達障害で、日本小児科学会専門医、日本小児神経学会専門医などの資格を持つ。『アスペルガー症候群』(日東書院)、『大人のアスペルガー症候群』(同)など著書多数。監修した漫画『旦那さんはアスペルガー』シリーズ(野波ツナ、コスミック出版)では、カサンドラ症候群についても詳しく解説している。

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32件 のコメント

誘導的

そむ

時代が変わったため表面化してなかった人の病的な実態が顕在化しやすくなった、 というよりいろんな病気の名前が一般に知られ安易に使われるようになった...

時代が変わったため表面化してなかった人の病的な実態が顕在化しやすくなった、
というよりいろんな病気の名前が一般に知られ安易に使われるようになったから、それら多くの疾患に一人一人の人間を強引に当てはめやすくなっただけじゃないかと思う。
対処法が提示されるにしても理想論でしかなかったり曖昧な効果しか得られないような頼りないものが多すぎる。現実に即して継続実行可能で具体的な効果が確認できるような対処法が得られない現状で、様々な人を特殊な状態にカテゴライズする色眼鏡だけを発達させても得られるものは精々一時的な納得と安堵感だけ。
反面一度張られた特殊・異常というレッテル・自己認識はコンプレックスやあきらめなど負の心理を永久に当人や周囲に植え付ける。得なことはない。

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まさか。

のぶこ

驚いた。絶望した。 発達障害を支えるべく立場の人がこうであるとは。 12歳まで母親とお風呂に入るとか、現実で考えたらないでしょう。 12歳の男の...

驚いた。絶望した。
発達障害を支えるべく立場の人がこうであるとは。
12歳まで母親とお風呂に入るとか、現実で考えたらないでしょう。
12歳の男の子ってもう成長してしまっている。
あげく、締めに「きのこが嫌いです(ドヤ」って。。。
本気で言っているんだろうか。
院長として尽力なさっている人がこれだから、余計に悲しい。
悪気のない悪意をふりまく人を見るのは本当に辛い。

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決めつけがひどいね

ぶぶ

女性のアスペルガー は短いスカート履いてるとか???と思うところと決めつけが多い。 自分が全て正しいと信じて疑わない医者によくあるタイプ。 あな...

女性のアスペルガー は短いスカート履いてるとか???と思うところと決めつけが多い。

自分が全て正しいと信じて疑わない医者によくあるタイプ。
あなたもアスペルガーでは?

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