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ボンジュール!パリからの健康便り

コラム

テロに備えて…救命救急訓練の申し込み増える

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 テロの大惨事は、フランス人、そしてパリに住む人々に大きな衝撃を与えるとともに、いつどこで何が起きてもおかしくない、という不安を心に強く植え付けた。自分たちは一体どうしたらよいのだろう、緊急時にはどうしたらよいのだろう。みんな普通の生活に戻りつつも、心のどこかで考えている。これはパリに住む私たちだけではないと思う。

 テロ事件以来、救急の訓練コースに申し込む人が増えている。自分があの場所にいたらどうする? 何ができる?

 「あの日、ぼくはバタクラン劇場の近くのレストランで食事をしていた。数時間後に自分の今いる場所が血の海と化すとは知らずに……」。赤十字の救命救急訓練センターに登録した男性がそう話す。「レストランへは負傷したたくさんの人たちが運び込まれた。その時、ぼくは呆然ぼうぜんとして、もどかしくも何もできなかった。もうあんなことは二度と起きてほしくない。でも、もし万が一、何か事故が起きた時に、自分が訓練を受けていればきっと何かの役に立つ。そうありたい。そう思って赤十字の救命救急の訓練コースに申し込んだ」(フィガロ紙より)

 1月のシャルリー・エブドの襲撃事件以来、こういった救命救急訓練への申し込みは増えており、この11月13日以降は、さらに急激に申し込みが増えたという。訓練センターは赤十字や消防署、自治体が、1日で費用60ユーロほどのコースを設けている。

 事件の翌日も、パリ市内に設置された献血センターで数時間待ちの長蛇の列ができた。少しでも役に立ちたい、今、自分たちにできることは何か、そういった気持ちがパリの人々の心に強く芽生えている。

 大好きなパリ、この町を離れることなんてできない。

■今週の一句

クリスマス どこかで祈る ひとがいる

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ボンジュール!パリからの健康便り_古田深雪_顔120px

古田深雪(ふるた みゆき)

1992年渡仏。
1997年より医療通訳として病院勤務。

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