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医療部発

コラム

鈴木明子さん 月経の悩み・番外編(1)シーズン中は生理止まる

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体験を語る鈴木明子さん

 医療ルネサンス「月経の悩み」を担当しました(全6回。9月24日、25日、28日~10月1日)。女性の7~8割が、月経に関連した何らかの症状を抱えているとされており、女性にとっては身近な話題です。ホルモンの分泌に体調が影響されることに配慮し、労働基準法にも生理休暇に関する規定がありますが、実際には、職場で上司に話すことにためらいを感じ、我慢している人が大半ではないでしょうか。

 なかなか正面を切って話しづらいテーマですが、連載の1、2回目に登場してくれたプロフィギュアスケーターの鈴木明子さんは、「後輩たちが将来、体のケアのことで泣くことがないように」と、実名で体験を語ってくれました。無月経、月経不順、生理痛、月経前の不調……。それらは多くの女性が抱えている悩みとも重なります。勇気ある告白に、同じ女性としても感銘を受けました。

 スポーツ界ではいま、女性選手の健康に配慮した支援体制を築いていくための議論が始まっています。この先、支援を具体化していく過程でも、きっと鈴木さんのような元トップアスリートの声が生きてくることでしょう。ここでは、記事には収まりきらなかったエピソードも盛り込み、インタビューの拡大版を3回に分けて紹介したいと思います。

 ――ブログで現役時代の月経の悩みを告白されたのはなぜですか。

 鈴木 きっかけは、私も所属していた邦和スケートクラブ(名古屋市)が5月に女性選手向けの講習会を開いたことです。月経のことは、私も現役時代に軽視してしまっていた部分で、ない方が楽なんじゃないかと思ったこともあります。今思えば、それは危険な考え方でした。

 アスリートとして生きることは素晴らしいことで、競技の最中は「今、頑張ることが全て」になってしまいがちですが、実際は引退後の人生の方がはるかに長いのです。将来、結婚して子どもを産みたいと思った時に、そういう体じゃなかったとしたら……。「若い時に知っていたら防げたかもしれない」と後悔してほしくないと思いました。

 ――月経のことを率直に語ったトップアスリートはまだ少ないので、驚きました。

 鈴木 これまでは声を上げる人があまりいなかったのかもしれませんが、私はこのことは恥ずかしいことでも隠すことではないと思っています。ちゃんと事実を伝えていかないと、引退後、女性アスリートが、悩み、泣くことになるかもしれない。そんなことにはなってほしくないなと。20代後半まで現役を続ける中で、引退後のこともしっかり考えながら競技をしていくことが大事なのではないかと考えるようになりました。

 特に男性のコーチには、そのつらさを理解するのは難しいし、月経による好不調の波が厄介なものに映るかもしれません。でも、そこをちゃんと分かってほしい。さらりとブログに書いたつもりでしたが、周囲からは「よくここまで書いたね」と言われました。

 ――鈴木さん自身は現役時代、どうでしたか。

 鈴木 五輪を目指してトレーニングがハードになっていってからは、シーズン中の半年は生理が止まり、シーズン終了とともに戻るという状態でした。シーズンが終わると図ったように生理が戻っていたので、私の場合は、体重の増減というよりは精神的なものの影響が大きかったのではないかと思います。

 生理中には腹痛、体に重さやむくみがあり、終わるとすっきりして体がよく動くように感じていました。生理中よりも、生理前の排卵時の「腰が割れるような」痛みの方がひどく、痛み止めを飲んでいました。生理が止まっている時も、排卵痛だけあることもありました。


佐々木栄

2013年9月から医療部。これまでに取材したテーマは、がん、肝炎対策など。大阪社会部では連載「約束~若年性乳がんを生きて」「性暴力を問う」を担当した。


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医療部発12最終300-300

読売新聞東京本社編集局 医療部

1997年に、医療分野を専門に取材する部署としてスタート。2013年4月に部の名称が「医療情報部」から「医療部」に変りました。長期連載「医療ルネサンス」の反響などについて、医療部の記者が交替で執筆します。

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