文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

Dr.徳田の「総合診療の出番です」

からだコラム

[Dr.徳田の「総合診療の出番です」]週末も実習、徹底討論

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 私は、患者さんの全身を診る「総合診療」を専門にしています。訴えや症状からあらゆる病気の診断を行い、がんや心筋梗塞など高度な治療が必要なら、臓器別の専門医にまわします。肺炎や感染症など一般病院で診られる多くの病気は、引き続き入院や外来で私たちが治療を行います。

 医学生を対象に、5年前に始めた「闘魂外来」は、こうした全身を診る技術を体得する実践的な実習です。大学が休みの週末、救急外来に来る患者さんを一日中、私たちの監督の下で診察します。医学生はなぜ休みを削って全国から集まってくるのでしょうか。

 理由の一つは、私が闘魂外来を始めたきっかけにあります。当時いた筑波大で、海外に短期留学した医学生たちから「実践的な教育を受けたい」という声が上がりました。世界の多くの国の医学実習は「診療参加型」。医師の監督の下、医学生が患者さんに問診や簡単な検査、採血、点滴などを行い、実践力を養います。ところが、日本の多くの医学部実習は「診療観察型」。医師がすることを医学生が横で見ているスタイルです。

 「診療参加型」の実習をするためには、指導する医師は最先端の医学を勉強しなければいけません。一般病院で多くの研修医や医学生を受け入れる病院を「市中教育病院」と言います。市中教育病院の総合診療科を受診した患者さんは最新の科学的根拠に基づく診察や治療を受けることができます。

 夜までみっちり診察にあたった後、「闘魂祭り」に入ります。リハビリ室をプロレスのリングに見立てて、ゴングでスタート。患者さんの診察が適切だったかを徹底的に討論します。厳しい実習で疲れていても、医療の最前線に登場した医学生の表情はいつも明るくて目は輝いています。(徳田安春・地域医療機能推進機構顧問)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

karada_117

 
 

からだコラムの一覧を見る

Dr.徳田の「総合診療の出番です」

最新記事