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目指せ1等賞!…速く走るコツや練習法学んだ「運動会必勝塾」
運動会シーズン直前の9月20日に開かれた「運動会必勝塾」(読売新聞社主催、ミズノ株式会社協力)は、足の「もも上げ」やスタートダッシュ時の姿勢など、速く走るために必要な体の動かし方や毎日の練習法をランニング専門コーチが解説。小学生たちは時に保護者とペアになって、トレーニングに取り組んだ。(医療ネットワーク準備室 山本淳一)
ヨミドクター運動会必勝塾
【15~82MB 時間:6分53秒】
肩を回すと呼吸が楽に
東京・千代田区のエスポートミズノで開かれた「運動会必勝塾」には、「ヨミドクター」やデジタルサービス「読売プレミアム」など読売ID会員の親子約70人が参加した。指導役はミズノスポーツ塾メインコーチの西岡勝義さん(41)と同塾指導員の木口達也さん(25)の2人だ。
まずは腕を回す練習からスタート。両腕の前回し、後ろ回しをした後、足踏みしながら右腕を前回し、左腕を後ろ回し、さらに逆方向にも回す。だんだん手と足の動きが混乱してくる。
西岡さんは「肩周りがほぐれると、呼吸も楽になり、腕も振りやすくなります」と説明した。速く走るには呼吸も大切だ。さらにこの運動では、腕をしっかり振る感覚を身につけ、体が左右に動かないように意識できるようになる。次は右腕を前に伸ばして左足のつま先でタッチし、左腕を右足でタッチする動きを繰り返す。「背中をまっすぐ伸ばして!」と西岡さんの声が響く中、呼吸や腕の動き、姿勢の大切さを学ぶ。
ズバリ「もも上げが大事」
「もも上げ」は、足を正しく素早く動かすために欠かせないトレーニングだ。太ももを上げるときに使う「大腰筋」は骨盤と背骨をつなぐ筋肉。この筋肉を鍛えることで足が素早く動くようになる。
まず、太ももを上げて、空き缶を真上から踏みつぶすイメージで地面に足を着ける。この動きを加速していく。さらに10秒間、限界の速さで、もも上げを続ける。子どもたちから「うわーっ」と気合を入れる声があがる。
西岡さんによると、(1)ひざを足の付け根の高さまで上げる(2)上げた足は90度に曲げる(3)足首は曲げたまま(4)上げていない方の足はまっすぐ伸ばす――の四つが大切だそうだ。
親子で向かい合って練習
「もも上げ」は親子で向かい合って練習するとより効果的だ。大人が適切な高さに腕を伸ばし、子どもがももを上げて、膝を大人の手のひらに当てる。これによって、ももを上げる高さがはっきり分かる。親子のスキンシップ効果もあるようだ。「お母さんと一緒にやる練習が楽しかった」<東京都世田谷区の小学3年生、日高玄貴くん(9)>との声もあった。
スタートは利き足が後ろ
いよいよスタートダッシュの練習だ。まず、(1)両足の幅を肩幅ぐらいに広げる(2)「位置について」の合図で少しひざを曲げる(3)「よーい」で利き足を後ろに下げる(4)合図でスタートする――これをリズム良くできるように何度も練習した。西岡さんは「笛の合図にどれだけ速く反応できるかが勝負」と力説する。
「運動会必勝塾」は第1部(小学1~3年生)と第2部(同4~6年生)に分かれて開かれた。第2部では、ラダー(はしご形のひも)の上を決められたパターンで細かく足を動かす練習などが加わり、より高度な内容となった。
最後に、名前が印字された「修了証」を受け取った子どもたちが全員で記念撮影。それぞれが得意そうな表情で写真に納まっていた。
埼玉県所沢市の小学4年生、平塚明日斗くん(9)は「『もも上げ』が疲れたけど、うまくできた。足が速くなった感じがした」とうれしそうだった。
2人の息子さんと第1部、第2部に参加した神奈川県相模原市の主婦、江沢泉さん(43)は「とても充実した内容でした。特に高学年は先生の話をすぐ理解して、皆が速くなっていたので驚きました。短時間でもこんなに効果があるんですね」と興奮気味だった。
指導した西岡さんは「習った基礎運動を反復することが速く走るための近道。親子で練習を続けてほしい。参加した子どもたちが、いつか世界的な大会で活躍してくれることが夢です」と笑顔で話していた。
試し履きコーナーが人気
会場にはミズノのジュニア・キッズシューズの試し履きコーナーも設けられ、講習前に子どもたちが履き心地を確かめていた。ミズノのシューズは「足のアーチ」を支えて足指がしっかり使える設計の「発育インソール(中敷き)」が特徴。試して気に入ったシューズをそのまま履いて参加する子もいた。
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