文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

Dr.徳田の「総合診療の出番です」

からだコラム

[Dr.徳田の「総合診療の出番です」]医学生の試練「闘魂外来」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
徳田安春さん

 せきと発熱で病院の救急外来を受診した60歳代女性。通常なら医師1人が診察し、薬局で薬を受け取るという流れが予想できます。

 ところが、この日は「闘魂外来」の日でした。実践的な学びを求めて全国から医学生が救急外来に集結する特別な実習日です。女性の了承を得た後、問診や診察をするのはすべて医学生。脇役である私が横でリアルタイムに指導し、私自身も診察を行います。

 診察の結果は「肺炎の疑い」。たんをとって顕微鏡で観察すると、細菌が見つかりました。私が女性に説明を行うところを医学生も熱心に聞き入ります。この細菌への抗菌薬を処方して、女性は納得して帰宅されました。

 医学生は大学で様々な病気について体系的に学びますが、医療現場では患者さんの症状や訴えから原因を探る「臨床推論」という別の技術が必要です。問診で適切に病歴をとり、訴えや症状を総合的に判断して診察し、最新の科学的根拠に基づいた検査や治療の吟味をする。診察結果や治療方針を患者さんにわかりやすく説明し、納得した上で治療を受けてもらうことも重要です。

 病気の各論的切り口の知識ではついていけないことを体験する医学生たち。次々に来る患者さんに一日、これを繰り返します。どんな患者も断らない。自分との闘い、という意味を込めて「闘魂外来」と呼んでいます。

 闘魂外来は、私が筑波大学付属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院にいた5年前に始め、今では要請に応じて各地で展開しています。患者の全身を診る総合診療。その最前線の診療現場をお伝えしていきます。(徳田安春・地域医療機能推進機構顧問)

 ⇒「闘魂外来」の動画

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

karada_117

 
 

からだコラムの一覧を見る

Dr.徳田の「総合診療の出番です」

最新記事