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「見つかりにくい」大腸がん特集…こんな症状には注意

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◆内視鏡治療、手術治療、抗がん剤治療、放射線治療

検診で大腸がんと診断されたら、どの程度のステージにあるのかを診断したうえで、治療法を決定します。

治療法には、内視鏡治療、手術治療、抗がん剤治療、放射線治療の4種類があります。

まず、内視鏡でがんを見て、粘膜だけにとどまっているがんや、多少は粘膜下層にまで入って行ってはいるものの早期がんであれば、内視鏡で切除します。それだけで治る場合もあります。精密検査の段階で発見して、そのまま切ってしまうこともあります。

ただ、内視鏡治療は腸の中にある病変やがんは取れますが、リンパ節に転移している可能性がある場合、リンパ節は切り取れません。その場合は、手術治療になります。

手術治療の基本は、ある程度リンパ節に転移している進行がんが相手ですので、しっかりリンパ節を取ってくることになります。従来は、大きく30センチくらいお腹を切って、その手術をしていたのですが、最近では腹腔ふくくう)鏡をお腹の中に入れて、お腹の中を見ながら細い鉗子かんし)を入れ、リンパ節郭清(かくせい)をすることができるようになりました。この方法だと、体の傷が小さいので、痛みも少なく、回復も早いので、手術して1週間前後で家に帰れるという利点があります。

病院によってはステージに関係なく、腹腔鏡手術を行っている施設もありますが、やはり、腹腔鏡手術のデメリットもあって、大きながんや、がんが腸の壁を破ってしまっているような場合は、腹腔鏡手術は控えた方がいいのではないかと考えています。

腹腔鏡手術とそうでない手術との治癒率の違いは、まだしっかりしたデータが出ていません。がんが腸の壁を破っている場合は、お腹の中にがん細胞がまき散らされる「腹膜播種(はしゅ)」が起こる可能性もあります。専門の先生とよく相談して、治療法を決めてください。

◆人工肛門

直腸がんが肛門近くにある場合、人工肛門になることがあります。

がんは、その部位だけを取ってくるのではなくて、周囲のリンパ節もとってきます。安全域を見て直腸がんの場合はがんから離れた2、3センチ肛門近くの腸まで切るわけですが、それが肛門に引っかかってしまうようだと、人工肛門の手術になります。

(図6)BS日テレ「深層NEWSより」

図6の赤い点のようなものが人工肛門で、腸の一部をお腹の壁に出したものです。そこにパウチという袋を張って、便を受けます。

便が肛門から出ずに、お腹の壁から出るのが人工肛門です。普通の肛門の場合は、肛門を広げて便を出したり、閉じて出ないようにしたりできるのですが、人工肛門の場合はその働きをする括約筋がないので、便をぐっと我慢するといった排便調節ができません。違いはそれだけで、あとは同じです。

なぜ、人工肛門を嫌がる人が多いかといえば、それまで排便をコントロールできていたのに、お腹の壁から便を出すために、見た目も悪いし、匂いも出るんじゃないか、便で汚れるのではないかという不安、そういうことによって日常生活に障害があると考えるからです。実は、人工肛門にならなかったとしても、直腸を大部分切り取って肛門の近くに腸をつないだ場合でも、直腸がなくなりますので、便を十分にためて一気に押し出すという直腸の作用がなくなってしまいます。便を十分にためられず、また、押し出せないために、便の回数が増えるということと、便を催してもじっと我慢できず、すぐにトイレに行かなければいけないので、なかなか、長時間の外出ができません。

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