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【追悼】報道番組キャスター 黒木奈々さん

一病息災

[報道番組キャスター 黒木奈々さん]胃がん(5)公表、手術…痛みとの闘い

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 セカンドオピニオンを受けに、がんの専門病院に行った。胃カメラ検査で、がん細胞が巣くうように広がっているのがわかった。医師から、開腹手術と胃の全摘出を告げられた。

 診察室を出てから、寝るまで泣き続けた。でも翌朝、覚悟が出来ていた。「仕事より、今は病気と闘うことを考えよう。未来のことは、未来の私に任せればいい」

 がんを公表した。突然、番組を休んだので、ネットには「スキャンダル発覚か」と勝手な臆測も流れた。

 「私と同じような病気で苦しんでいる方の、励みになりたい。それが若くしてがんに病んだ私の存在意義で、自分を奮い立たせてくれると思いました」

 医師に「もし、がんを見つけられなかったら、2年後に命はなかった」と言われた。約6時間の手術で胃を全摘し、食道と腸を結ぶなどした。両親は、取り出したばかりの娘の胃を見届けねばならなかった。

 激痛との闘いが続いた。胃を全摘した痕と、その裏側の背中が特に痛んだ。食事も大変だった。胃がないので食べ物が食道から腸に直接落ちる。しっかりかまなければならなかった。

 「食べることは好きだったのに、おかゆのにおいを嗅いだだけで気持ち悪くなり、食事の時間が拷問のようでした」。栄養の足りない分は、細いチューブでおなかの脇から腸に栄養剤を入れる「腸ろう」で補った。

 

 報道番組キャスター 黒木 奈々(くろき なな)さん 32

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