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群大術後死、新たに12例…計30例、同じ執刀医か

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 群馬大学病院(前橋市)で肝臓手術を受けた患者が相次ぎ死亡した問題で、第三者からなる新たな医療事故調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)の初会合が30日、東京都内で開かれた。

 会議後に記者会見した上田委員長は、大学側の調査で新たに12人の死亡が判明し、公表されていた18人と合わせ30人の死亡例が示されたことを明らかにした。今後、診療内容を詳しくみる医学的評価を専門学会に委託。30人の死亡例を中心に問題を調べる。

 初会合では、調査対象を2007~14年に同病院で行われた肝胆膵かんたんすい(肝臓、胆道、膵臓)の全手術とすることなどを確認した。上田委員長によると、この日は大学側が経緯を説明し、委員が意見交換した。

 死亡例はこれまで、第二外科で同じ執刀医が行った肝臓の腹腔ふくくう鏡手術8人と、09年4月以降5年間の開腹手術10人の計18人が判明していた。今回の調査にあたり、大学側は07年に対象期間をさかのぼり、第二外科における術後3か月以内の死亡例を調査。膵臓の患者も含め新たに12人が加わった計30人の死亡例が示された。この12人も同じ執刀医によるものとみられる。

 調査委は今後、群馬大病院を訪問し、執刀医やその上司だった教授、関係した医師や看護師らから事情を聞く。遺族からもインフォームド・コンセント(説明と同意)の状況を中心に聞き取りをし、事実関係を調査する。症例の詳細な分析は学術団体の専門家が行うことで合意した。日本外科学会に委託し、医学的評価が行われる見通しだ。

 群馬大病院の事故調査を巡っては、腹腔鏡手術の死亡患者8人について外部委員を交えた院内事故調査委員会の調査が行われ、3月に報告書が公表されたが、病院側が外部委員に無断で内容を修正するなど、調査上の問題が発覚し、再調査が決まった。このため、新たな調査委では、これまでの調査過程についても検証する。年度内に新たな調査報告書をまとめる方針だ。

 上田委員長は「この委員会は中立性の高い立場。どういう背景でこのようなことが起きたのか事実を検証し、再発防止につなげたい」と話した。

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