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あなたの健康百科 by メディカルトリビューン

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38歳なのに61歳? 実年齢と体の年齢に開き―NZ調査

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1,000人の生物学的年齢を分析

 米デューク大学医学大学院のダニエル・W・ベルスキー助教らは、ニュージーランドの38歳男女約1,000人を調べたところ、実年齢と肉体の年齢(生物学的年齢)の開きに個人差があり、肉体の年齢が若いと見た目も若いと判断されると、7月1日発行の米科学誌「PNAS」(電子版)に報告した。実年齢が38歳なのに、生物学的年齢は61歳と判定された人もいたという。

生物学的年齢若いと見た目も若い

 ベルスキー助教らは、1972~73年にデンマーク・ダニーデン市内の病院で生まれた954人を対象に、38歳の時点での実年齢と生物学的年齢を比べた。生物学的年齢は、心臓や内臓などの状態を示す複数のバイオマーカー(血液や尿などに含まれている物質)を3度測定し、米国の国民健康調査で利用された計算方法で推定したという。

 その結果、大部分の人は慢性的な病気にかかっていなかったが、生物学的年齢は28~61歳の範囲で分布。大きな個人差が出ていることが示された。

 また、参加者の38歳時点の顔写真を大学生に見せたところ、生物学的年齢が高い人ほど見た目の年齢も高いと判定されていた。このほか、生物学的年齢が高い人ほど自分の健康に不安を感じていることも分かった。

 ベルスキー助教らによると、現時点の加齢医学の研究は、すでに年齢に伴う病気にかかっている高齢者が対象になっているという。「加齢のメカニズム解明やアンチエイジング医療の発展には、人生の前半での加齢の進み方の個人差を明らかにしていく必要がある」としている。

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