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「ジストニア」で歩きづらい

 3年くらい前から歩きづらくなり、今年1月、「ジストニア」の診断を受け、筋肉を柔らかくする薬を1日2回服用しています。ジストニアという病名は聞いたことがありません。どのような病気なのか教えてください。(72歳女性)

神経内科で治療相談を

平 孝臣 東京女子医大脳神経外科臨床教授(東京都新宿区)

 ジストニアは、体の動きを調節する脳の働きが変調を来し、筋肉が勝手に動いたり硬直したりする病気です。原因はよくわかっていません。症状は様々で、目が勝手に閉じてしまう眼瞼がんけんけいれん、首が横を向いてしまう痙性斜頸けいせいしゃけい、字を書くときなどに指が硬直する書痙しょけいなどもジストニアです。中には、両手足など全身の筋肉が異常にこわばり、体がねじれてしまう全身性ジストニアもあります。また、精神疾患の治療薬の副作用として生じる場合や脳卒中など脳障害の後遺症としてジストニアが起きる場合もあります。

 診断や治療は「神経内科」で行います。飲み薬もありますが、効果は一様でなく副作用が問題となることもあります。異常な筋肉の動きや硬直が顔や首など体の一部に限られている場合には、ボツリヌス毒素という薬を筋肉に注射する治療があります。症状が広範な場合には脳の手術によって治療することもあります。

 質問者は72歳で3年ほど前から歩きにくくなったということで、年齢や症状がジストニアの特徴と異なっています。この年齢で歩きにくくなるのは、パーキンソン病、腰部脊柱管狭窄きょうさく症、下肢動脈閉塞症などがより一般的です。パーキンソン病ではジストニアを伴う場合もありますが、この年齢での脳の手術はリスクを伴いますので、神経内科の医師とよく相談されることをお勧めします。

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