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放送作家 高田文夫さん

一病息災

[放送作家 高田文夫さん]心肺停止(3)集中治療室に70日 やせ細る脚

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 「手術も入院もしたことなかった。まさか63歳で自分の死に目に会うとは思わなかったよ」

 2012年4月、不整脈による心肺停止で倒れた。何の前兆もなかった。昼の長寿ラジオ番組の生放送を終えて帰宅して、夕方、ビデオを見ていた。それから2週間、意識不明になった。働き過ぎでヘビースモーカー。長年の不摂生がたたったらしい。

 運良く食事の支度をしていた妻が気付き、近くの母校の大学病院に救急車で運ばれた。「口うるさいOBが来たので、後輩の医師も『こいつは、しくじれない』と思ったんじゃないかな」

 8時間も心肺停止になった。8か所にメスを入れて手術が行われ、心臓にペースメーカーが植え込まれた。「切った、張ったで、私の体はジグソーパズルのようになっていた」

 集中治療室で生死をさまよっている時、不謹慎な笑い声が聞こえた。付き添いの家族だった。「いつも冗談を言い合っているので、僕の枕元でも冗談言って、笑っていたらしい。それに加わりたくなって、生き返ったんじゃないかな。学割は使っていないが、集中治療室に居残り70日と長くなっちゃった」

 寝たきり状態が続いたので、一般病室に移っても、脚が無残にやせ細っていた。

 「こんな脚じゃ、一生立ち上がれないと思ったね」

 

 高田 文夫(たかだ ふみお)さん 放送作家 66

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