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からだコラム

[動き出す予防医療]変革の未来示す七つの「P」

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 今日は、これからの医療を象徴するPから始まる七つの単語をご紹介します。米国国立衛生研究所元所長のエリアス・ザホーニ博士が提唱した四つの「P」に、私が三つ加えたものです。

 まずは、オバマ大統領が一般教書演説の中で述べた「Precision(正確な)医療」です。一人ひとりの違いを考慮した、正確な診断に基づく健康管理が行えるようになり、「Personalized(個別化)医療」が実現化します。

 なかでも、「Predictive(予測)医療」、つまり遺伝情報をもとに、疾患リスクを予測することが重要な側面となります。疾患リスクの予測に基づいて、生活習慣を見直すなどの「Preventive(予防)医療」ができます。さらに、「Preemptive(先制)医療」は疾患リスクの予測に基づいて、健康なうちから医学的な介入(投薬、手術など)をするやり方です。

 「Participatory(参加型)医療」は非常に重要なキーワードです。これまで患者の多くは医師に治療を任せていました。信頼とお任せは違います。十分な説明を受けて、どんな医療を受けるのか自ら選択する姿勢が必要です。

 アンジェリーナ・ジョリーさんの例をご紹介した際に、「健康な体にメスを入れるのはいかがなものか」という反論があるに違いないと書きました。参加型医療では、十分に説明を受けた上で、予防的介入は拒否しようと考える人がいても構いません。個人の意思は尊重されなくてはなりません。

 最後は、「Point of care(ポイント・オブ・ケア)」。その場でできる検査のことです。検査が身近になれば、早期発見で重症化を防ぐことが容易になります。

 七つのPは、従来の医療を根本的に変革する方向性を示すものです。(林崎良英・理化学研究所プログラムディレクター)

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