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ボンジュール!パリからの健康便り

コラム

離婚も再婚も多いフランス…複雑化する親子関係

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 フランスの離婚率は約4人に1人。そしてパリでは2人に1人が離婚する。離婚率も高いが、一方で再婚する人が多いのも事実だ。

 結婚せずに、事実婚としてカップルとその子供たちが同じ屋根の下で暮らすことはあるのだが、実際には、税金の問題やカップルのどちらかが亡くなった場合の相続の問題などもあり、近年では「パックス」という結婚とほとんど同等の法的権利を持てる契約を交わす人が増えている。パックスは離婚と違い、どちらかが「解消する」と宣言すれば、簡単に契約を解消できる。1999年に成立したパックスは当初、ゲイのカップルが半数を占めていたが、現在では90%以上が男女のカップルとなっている。

 フランスの離婚率が高いとはいえ、離婚するのはそれなりに大変だ。子供がいればなおさらのこと。子供をどちらが引き取るとか、引き取らなかった親と子供の面会の回数、子供の養育費など、様々なことの詳細を決めなければならない。養育費を滞納したり、決められた面会の日数を破ったりすると、法的に訴えられる。フランスは共働きが多いので、女性が子供を引き取ることも多い。面会日数などを決め、家に宿泊することもあるし、夏休みの数日を一緒に過ごすという契約もある。

 再婚する人も多く、家族構成は様々だ。男女とも子供を連れていることもある。こういった複合家族の親子関係は複雑で、子供が大きい場合、親をパパ、ママと呼ばず、下の名前で呼ぶことがある。どこの国でも同じかもしれないが、特に新しい父親と10代の男の子との関係はデリケートで、良好な親子関係を保てるように、新しい父親がカウンセラーなどに相談することが多いという。

 多くの男の子にとって父親は1人だけで、新しい父親は母親の恋人、伴侶でしかなく、彼らの父親にはなれない、という。彼らは新しい父親を彼らの父親とは認めない。そういった強い感情が、双方の緊張感を生み出し、関係を良好に保とうと努力する新しい父親が、うつになり、カウンセリングを受けることが増えてきているのだ。

 こういった複合家族は、うまくいっている例もあるが、問題を抱えている例もある。子供が小さいうちに親が離婚する場合、時には子供にカウンセラーがつくこともある。親の離婚が原因で、ひきこもりがちになったり、拒食症になったりする子供もいるからだ。

 離婚や再婚が増えるということは、複雑化する家族構成が生み出す悩みもまた増えるということでもある。

■ 今週の一句

ロゼ色に 染まりし肌も 芍薬しゃくやく

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ボンジュール!パリからの健康便り_古田深雪_顔120px

古田深雪(ふるた みゆき)

1992年渡仏。
1997年より医療通訳として病院勤務。

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2件 のコメント

ストレスと生活習慣の玉突き事故 更年期

寺田次郎関西医大放射線科不名誉享受

人生色々ですが、一人の人間の状況が変わるだけで、グループの人間関係や生活習慣が変わります。出生や死亡だけでなく、進学や就職、転職、退職、結婚、出...

人生色々ですが、一人の人間の状況が変わるだけで、グループの人間関係や生活習慣が変わります。

出生や死亡だけでなく、進学や就職、転職、退職、結婚、出張、転勤、昇進。

それほど大きなイベントでなくても、こまめな変化があります。

健診でも50-60前後の女性は様々な訴えがあります。

やはり、更年期障害と定年退職、子供がいれば就職していなくなる影響でしょうね。

「亭主元気で留守がいい」という広告がありましたが、そういうご家庭であれば、いきなり会社という居場所がなくなってしまうことが、金銭的な問題以上に大きいのかもしれません。

いっぽうで、男性も定年退職が見えることの問題以外に妻の更年期障害の影響があるのではないかと思います。
いちゅぶの男性更年期障害との関連も疑っています。

女性の同居者の生理周期の共鳴をどこかで聞いたことがありますが、同じ空間や時間を共有することにより直接・間接にホルモンや体内の物質は関与しているのでしょう。

そういうこともあって、スポーツ選手は合宿で共同生活をするのかもしれませんね。

まあ、みんな人生は複雑なもので、そりゃあ誰しもコンプレックスを抱えて当たり前ですね。

だからこそ、そういうコンプレックスとの付き合い方も大事になるのかもしれません。

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複合家族のその後

焼き立てカヌレ

私の義理両親は夫が8歳にならない前に離婚。その後、両者共に再婚をしたので、複合家族となり、血のつながりの兄弟姉妹は計6人。子供の頃のトラウマで、...

私の義理両親は夫が8歳にならない前に離婚。
その後、両者共に再婚をしたので、複合家族となり、血のつながりの兄弟姉妹は計6人。

子供の頃のトラウマで、悪夢に悩まされる義理弟、夫は当時の両親への怒りをいまでも抱えていますし、
子供たちの苦しみとは反対に、当の大人たちとの温度差は理解しがたいものがあります。
義理両親の無神経さというか、自省のなさに子供たちがいかに振り回されてきたのか痛感することが多々あります。
(我が家のケースは・・・という話ですが)

いまでも忘れられない光景があります。
以前、家を探していたとき、離婚のため売りに出していた家の内覧時。
階段にしょんぼりと座って丸まっていた少女の姿なのですが、
その子と私の夫(離婚時の年齢)が重なってみえました。
切ない光景が目に焼き付いています。

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