文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

健やかキッズ

妊娠・育児・性の悩み

幼児に時間の感覚…言葉や絵 工夫し自然に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 忙しい朝などに、子どもについ言ってしまうのが「早くして」「急いで」という言葉だ。せかすことなく、幼児に時間を意識させる方法はあるのだろうか。

 東京都内で5歳の長男を育てる女性会社員は、毎朝、保育園に行くための準備を子ども自身に任せている。ハンカチやティッシュ、着替えなどをリュックに詰めるが、長男は途中で目についたおもちゃで遊び始めたり、絵本に見入ったりとマイペース。「時間の感覚がないみたいで、ついイライラして『急いで!』と言ってしまう」と女性は話す。

 東京学芸大教授で同大付属幼稚園の園長を務める岩立京子さんは、「親はテキパキと段取りよくやってほしいが、幼児が家庭内で効率を考えて動くことはまずない。常に楽しいこと、面白いことに目を留め、没頭してしまうのが自然な姿」と説明する。

 遊びに没頭する時間は子どもの成長に欠かせないが、急いでほしい時もある。そんな時は親の声の掛け方がポイントになるという。

 まずは問いかけ。「次、何やるんだっけ?」など、クイズのように楽しい雰囲気で尋ね、答えられたら「さすが」などとほめて行動を促す。後に控える楽しみを具体的に示し、やる気をくすぐるのも有効だ。「準備が終わったら一緒に絵本読もうよ」といった具合。

 遊びなどの終了時間を知らせたい場合は、アナログ時計が便利。針の形を紙に描き、「針がこの形になったら終わり」と伝えれば、時計の読めない幼児にも分かりやすい。

 「こうしたことを続けていけば、目的意識が芽生え、自分で考えて動ける子になっていく。親の都合で急がせたり、出来ない点を批判したりせず、おおらかな気持ちで見守って」と岩立さん。

 ゲーム感覚で子どもに時間を意識させる方法を提案するのは、「時間のルール」(合同出版)の著者で、幼児教室「ことばキャンプ」を主宰する高取しづかさんだ。

 「子どもは外出や就寝などのためにどんな準備が必要か、何分くらいかかるかを見通す力が弱い。準備には一定の時間がかかることを楽しく意識させれば、取り組み方も変わってきます」と説明する。

 例えば、朝、出掛ける前に必要な準備を、順を追って子どもと共に紙に書きだしてみる。食事、歯磨き、着替え――など。絵で示してもいい。

 今度はそれぞれの行動にどのくらい時間がかかるか、実際にストップウォッチで計ってみる。「よーいドン」と楽しい雰囲気で試したい。

 すべての時間を合計し、出掛けるまでに必要な時間を算出する。「数字や時間の長さの概念がまだ育っていない子もいる。その場合は、出掛けるまでにたくさんやることがあるな、と気づかせるだけで十分ですよ」と高取さん。

 急いでほしい時は、子どもの競争心を逆手に取り、準備にかかる時間を計り、最短記録を狙わせるのも一策だ。

 「時間は目に見えないため、子どもは意識しづらい。なるべく形や言葉にして伝えていけば、徐々に感覚が養われていきます」と高取さんは話す。

■子どもに時間を意識させるコツ

 ・「早く」「急いで」など、押しつけるような言い方は避け、子どものやる気を引き出すような言葉で行動を促す

 ・時間にタイトルをつけて話しかける。「3時はおやつの時間だよ」「8時はお布団にいく時間」など、時間と行動の組み合わせをさりげなく伝え、時間を意識させる

 ・準備にかかる時間を親子で確認し、必要な時間を計測してみる

 ・遊びなどの終了時間をあらかじめ決める場合は、アナログ時計を利用。終了時間の針の形を紙に書いておき、「針がこの形になったらおしまい」と伝えておく

  (岩立さん、高取さんの話をもとに作成)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

健やかキッズの一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、ヨミウリ・オンライン(YOL)、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事