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群大病院、執刀医全死亡例「調査を」…遺族側要望

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 群馬大学病院(前橋市)で肝臓手術を受けた患者の死亡が相次いだ問題で、遺族側の弁護団(団長・安東宏三弁護士)は、同じ医師による全手術の死亡例を調査するよう病院に要望書を提出した。

 また、弁護団は膵臓すいぞうの手術後に死亡した患者についても新たに1遺族から依頼を受け、診療内容の独自調査を始めた。この遺族は「病院は公平に調査すべきだ」と訴えている。

 群馬大病院では、同じ男性医師による肝臓の腹腔鏡ふくくうきょう手術を受けた患者8人が術後約3か月以内に死亡。開腹手術の患者も09年4月以降で10人死亡した。病院は調査対象を広げるというが、範囲は明示していない。

 弁護団は今月27日付で提出した要望書で、この医師による手術の死亡例は臓器や手術時期、手術から死亡までの期間を問わず全て調査対象とし、結果を公表するよう求めた。

 弁護団は現在、8人の患者の遺族から依頼され、独自調査している。うち3人は手術が09年4月以前など、病院の調査対象外だ。

 膵臓手術で調査を依頼したのは、前橋市の30代男性。08年2月に開腹手術を受けた妹(当時20代)を亡くした。

 男性によると、検査でがんかどうか確定しないまま、医師は手術を行った。開腹すると腫瘍は大きく広がっており、手術は約13時間、出血は術中に輸血した分も合わせると9リットル近くに及んだ。2週間後、病理診断の結果、手術すべきでない進行がんだったとわかった。妹は死亡までの1か月余、生死の境をさまよい、ほとんど口もきけなかった。

 「残された時間、もっと家族で話し、したいことをさせてあげたかった」と、男性は悔やむ。

 病院側は先月、医師の説明不足は認めたものの、診療には「問題ない」と男性に説明した。男性は「疑問点が多く納得できない。客観的な調査をしてほしい」と話している。

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