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「S状結腸憩室穿孔」注意点は

 昨年秋、病院でS状結腸憩室穿孔けいしつせんこうと診断されました。手術はせずに済み、便を軟らかくする薬を飲んでいます。どんな病気でしょうか。有効な治療法、生活で気をつけるべきことを教えてください。(77歳女性)

炎症時は食物繊維を少なく

遠藤 健 日赤医療センター大腸肛門外科前部長(東京都渋谷区)

 大腸の粘膜下にある筋肉層の弱い部分から粘膜が袋状に外側に飛び出た状態を「大腸憩室」と言います。食事の欧米化で食物繊維の摂取が減り腸管内圧が上昇することや加齢が原因とされ、40歳以上に目立ちます。

 上行結腸とS状結腸に多発する傾向があり、多くの場合は無症状ですが、憩室内に便がたまり、憩室に炎症が起きると腹痛、発熱、下痢、血便などの症状が出て、憩室に穴が開く「穿孔」になることもあります。

 腹腔ふくくう内に便が漏れるとおなか全体に腹膜炎を起こし、緊急手術の対象となります。憩室炎を繰り返したり、大出血や狭窄きょうさくを起こしたりした時も手術が検討されます。質問者の症例は「被覆ひふく穿孔」といって、腸管膜など周囲の臓器によって穴が塞がれ、手術せずにすんだのだと思われます。

 一般的に、憩室ができないようにするには、食物繊維が豊富な果物、野菜、穀類、豆類などを取るのがいいとされています。便秘予防のための十分な水分摂取や、作用の緩やかな下剤の服用も効果的です。

 一度できた憩室はなくなりませんが、無症状ならば生活に支障はありません。適度な運動は腸の動きを活発にし、腸内の圧力を減らすのに効果的です。憩室炎を発症した時は、予防法とは逆に、食物繊維の少ない消化のよい食事が推奨されます。もし下腹部の痛みや発熱、血便などの症状が出た場合は、早急に医療機関を受診してください。

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