女優 大谷直子さん
一病息災
[女優 大谷直子さん]悪性リンパ腫(2)がん細胞転移 背骨が圧迫骨折
NHK連続テレビ小説の後も、「雪国」「天城越え」「橋のない川」などの名作を演じていった。「若かったのに、よくやったなと思っています」
2回の結婚で、3人の子の母となった。夫と別れ、一人で育てた。女優、子育て、一家のあるじの一人3役で、「一家を背負う重圧感は大変なものでした」。
それは、健康面にも表れてきた。30代半ばから、ひどい肩こりや、腰痛に悩まされるようになった。朝、起きるのがつらくて、頻繁にマッサージに通った。
「体の不調が続くのは、更年期のせいかな、とも思うようになりました」。ついに2007年、57歳の時に大きな異変が起きた。
テレビドラマのロケのため長野県に出掛けて、大好きなビールを飲んだ。とてもまずく感じて、飲めなくなった。2、3か月後、背中が痛み出した。病院でのエックス線検査で、背骨が圧迫骨折していたことがわかった。医師は「今すぐに」と精密検査を受けるよう指示した。
大学病院に行くと、「このまま入院してください。病理検査のため、おなかにメスを入れます」と言われた。検査で、血液の白血球に含まれるリンパ球ががん化する「悪性リンパ腫」と判明した。がん細胞が骨に転移して、背骨が圧迫骨折していた。臓器も腫瘍に圧迫されて、「内臓はぐちゃぐちゃだったそうです」。
女優 大谷 直子(おおたに なおこ)さん(64)
【関連記事】
・悪性リンパ腫(1)57歳で「血液のがん」に(2015年3月26日)
・大谷直子さん 悪性リンパ腫(3)抗がん剤治療 体重33キロに(2015年4月9日)
・大谷直子さん 悪性リンパ腫(4)闘病生活 老境の役作りに(2015年4月16日)