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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

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気分も新たに、がん検診を受けましょう

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 秋田から、久しぶりに知人のHさんが訪ねてきてくれました。Hさんは、以前、同じ病院で仕事をし、いろいろと教えていただいた医療界の先輩です。東京生まれのHさんは、今、秋田で地域医療の仕事をされていて、「秋田の澄み切った青い空を見たら、一度で大好きになってしまった」そうです。

 秋田には、2001(平成13)年、秋田で開催された日本消化器外科学会総会に、「上部胃がんに対するPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy;内視鏡的胃瘻いろう造設術)からの補助を用いた内視鏡的胃粘膜切除術」というビデオ発表をさせていただいた時に、訪れたことがあります。その時いただいた日本三大地鶏のひとつ、比内鶏のおいしさは今でも忘れません。

 みなさんは、検診を毎年受けていますか。ぜひ、定期的に体のチェックをするために、検診を受けましょう。「健康が、自慢だ」と言う人でも、検診を受けることで、さらに自信を持てると思います。

 みなさんもご存じのように、日本人の2人に1人が、がんにかかる時代です。わたしたちは、がんを避けることはできません。2013年の都道府県別年齢調整死亡率で、秋田県は男性の胃がん死亡率が日本一でした。原因はいろいろと考えられます。一番大きな問題は、がん検診を受ける方が少ないことだ、と言われています。がんは、予防することで治すことができる病気です。がん検診を受けることで、早期発見、早期治療ができるようになります。

 しかし、検診を受けておけば良い、ということではありません。小学生の時に受けたテストを思い出してください。受けたテストの結果を受け取る前は、どんな点数か、ドキドキして不安だったと思います。100点満点が取れたときは、走って家に帰って、両親に早く報告した経験があると思います。しかし、残念ながら、何問か間違ってしまい、自分の不勉強さに悔しい思いをしたこともあるでしょう。そして、次のテストは、なんとか良い点数がとれるように気を引き締めたと思います。

 検診も、小学校のテストと同じです。検査結果をみて、自分の欠点を見つけ、1年をかけて体調管理することが、一番大切です。

 春がやってきました。気分も新たに、日々の生活を楽しんでください。上を向いて、きれいに咲いた花を楽しみながら、みなさんが、元気で健康な毎日を過ごされることを心からお祈り申し上げます。

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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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2件 のコメント

爺の肺炎球菌予防接種

めざめたじいさん

 3月1日、高熱と咳が酷く緊急で病院に担ぎ込まれました。38.9度の熱はこれまで経験した最高の体温です。胸と腹のレントゲンを撮り、抗生剤と熱冷ま...

 3月1日、高熱と咳が酷く緊急で病院に担ぎ込まれました。38.9度の熱はこれまで経験した最高の体温です。胸と腹のレントゲンを撮り、抗生剤と熱冷ましを頂き帰宅。咳は止まらず、寝汗もかきました。

 4日後に家庭医を尋ね、胸のレントゲンを再度撮ると肺炎と分かりました。そこでも1週間分の抗生物質をもらい、症状は少し治まりました。「肺炎球菌の予防接種を受けましたか」と聞かれ、受けていないことを話すと、症状がよくなったら、予防接種を受けなさいと言われました。

 それ以来マスクは離せません。冷たい吸気を吸い込むと咳き込みます。さらに困ったことは、就寝して1時間ほど経つと、身体が温まり身体中痒くなりました。寝ている間に掻きむしり、出血、ほとんど眠れなくなりました。

 家庭医に相談し、最初行った病院の皮膚科に行くように言われました。医師は薬疹と診断し、肺炎の薬も中止、血圧を下げる薬も中止。しかし、未だに痒みは止まりません。この1ヶ月、咳の痒みに悩まされ、就寝が怖い気がしています。

 80歳の私は、市の補助費を使って、肺炎球菌の予防接種を受けることにしました。まだ完治していませんが、家庭医と相談して接種致します。もうこりごりです。

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症状の経時変化と持続の記録 下血 潜血

寺田次郎関西医大放射線科不名誉享受

知人に下血の相談をされました。その人は若かったので、乱れた生活状態や特殊な食事があったならば、その立て直しと軽い投薬で十分で、内視鏡の必要はない...

知人に下血の相談をされました。

その人は若かったので、乱れた生活状態や特殊な食事があったならば、その立て直しと軽い投薬で十分で、内視鏡の必要はないと僕は思いました。

それで改善がなければ、精査すればいいのではないかと思います。

大きな病気であれば、症状の持続や繰り返しがあるはずですからね。

鮮血(いわゆる生の血)に近ければ、痔か小腸・大腸の問題。
黒ずんだものであれば、胃潰瘍、十二指腸潰瘍とかそのへんの病変が多いと言われています。

このストレス社会ですので、消化管がウィークポイントな方であれば、たまにちょっとした病変はできると思いますし、それに対してどの程度の精査加療を行うかは専門家でも意見の分かれるところではないかと思います。

最近は免疫とストレスの問題もあって、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患や自己免疫性の腸疾患なんかもあるかもしれませんが、確率論を考えてステップを踏んで医療を行うことは大事だとは思います。


問題は自覚症状が希薄な病変だったり、本人の忍耐力の強いケースや多忙すぎるケースですね。

そのためにも、一定以上の年齢でがん検診などが意味を持ってくるのではないかと思います。

患者サイドとしても、ただ定点観測してもらうだけでなく、時系列の変化を追うためにも、検診の間での症状なんかを大雑把にメモを取っておくことは大事なのかもしれません。

病変ができた背景をよく考えないと誤診を生みかねないですからね。

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