文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

はつらつ健康指南

健康・ダイエット・エクササイズ

料理レシピ「1人分」人気…主婦、若者、独居シニアに

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
1人分レシピを紹介した料理本が相次いで刊行されている

 料理レシピは、家族向けの「4人分」「2人分」が多い。ところが最近「1人分」レシピが注目され、「ひとりごはん」をうたった料理本も相次いで出版された。

 主婦の簡単ランチから一人暮らしのシニアの食卓まで、「1人分」が求められる場面が増えているようだ。

 月間のべ5000万人以上が利用する国内最大の料理サイト「クックパッド」。キーワードを打ち込めば多種多様なレシピを検索できるが、「1人分」という言葉でレシピを探す利用者が増えているという。広報担当者、河辺美穂子さんは「日中1人で過ごす主婦がランチを作る時や若者が夜食を作る時などにレシピを探している」と分析する。「1人分」をサイトに投稿する人も。麺や丼物、デザートのアイデアまで多様だ。

 こうしたレシピをもとに昨年11月、「クックパッドのひとりぶんごはん」(宝島社)が出版された。「ヘルシーすきやき丼」「ごろごろ野菜の酢豚」など、500キロ・カロリー以下の健康メニューをたくさん紹介している。

 春は一人暮らしを始め、料理デビューする若者も多い。そんな時期にぴったりなのが「ひとりぶん料理の教科書」(福田淳子著、マイナビ)。1人分のみそ汁やチキンカレーの作り方を紹介。包丁の使い方、調味料の量り方などもアドバイスした。「母親が一人暮らしを始める子どもに持たせる料理ノートをイメージした」(編集部)という。

 「1人分」レシピはシニア世代にも欠かせない。「朝・昼・晩 はじめてのシニアの1人分ごはん」(村上祥子著、家の光協会)は、10分で作れる朝ご飯や、バランスのよい主菜・副菜の組み合わせも掲載している。「これであなたもひとりごはんのベテラン」(川津幸子著、マガジンハウス)は、30分以内にできるメニューを掲載。「一人でも味気ない食卓にならないように」と、彩りのよいサラダや、酒のつまみにもなるおかずも紹介している。

 一人暮らしの人は増えている。2010年の国勢調査で、単身世帯が3割を超え、最も多い世帯形態となった。

 家族のためではなく自分1人分だけなら、「少ない食材で、手間なく作りたい」と考えがちだ。料理研究家の村上祥子さんは「食材を3種類程度に抑えれば無駄なく使いきれる」と提案する。少ない材料を加熱するときは電子レンジが便利。またフライパン一つでできる料理や、ワンプレートで盛りつけられる料理にすると洗い物が少なくて済む。「好きなようにできるのがひとりごはんのよさ。栄養バランスを考えた上で、楽しみながら調理してみて」と話す。(大石由佳子)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

はつらつ健康指南の一覧を見る

最新記事