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友森玲子さん(1)都心で保護動物の譲渡会

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 東京・渋谷のペットサロンで保護動物の譲渡会が開かれている。次の飼い主を待つ間、ユニークな名前をもらい、大切にされている動物たちに「かわいそう」なイメージはまるでない。主催するのはペットサロン経営者の友森玲子さん(38)。あえて都心のおしゃれなサロンで譲渡会を開き、「ペットは『買う』のでなく、『譲り受ける』のが普通の社会にしたい」と願う友森さんに話を聞いた。(佐々木栄)

友森玲子(とももり・りょうこ)さん

 1977年、東京都生まれ。2002年、杉並区にペットサロンを開業。07年に動物愛護活動を始め、東日本大震災では福島の被災動物を保護した。14年、渋谷区に開いた「ミグノンプラン」はサロン、シェルター、動物病院を備え、最大150頭を保護している。



譲渡会で犬を迎えることが決まった参加者と友森さん(右端)

 ――動物愛護の活動を始めたきっかけは。

 東京都杉並区に開いたペットサロンの開業資金の返済が終わった8年前、愛護団体を作り、活動を始めました。「1頭でも多く助けられたら」という思がありましたが、強い正義感よりも、動物が好きでお世話をしたい、幸せにしてあげたいというのが動機。活動はボランティアで運営しています。無理のない範囲でやってきました。


 ――東日本大震災の時は、福島の被災動物を保護したそうですね。

 週末に何度も被災地に通い、福島第一原子力発電所の20キロ圏内に取り残された150頭を助け出し、千葉県東金市に作ったシェルターなどで保護していました。その活動を通じて、助けてくれる仲間の輪が広がりました。今では400人が散歩や預かりボランティアで協力してくれています。


 ――譲渡活動の拠点を、都心のサロンに移したのはなぜですか。

 以前は都内2か所や千葉のシェルターを行き来して活動していましたが、移動に多くの時間を取られるのがネックで、効率も良くありませんでした。杉並のサロンの移転を考えていた2年前、交流のあったコピーライターの糸井重里さんから「活動を1か所にまとめて都心のお店でやってみたら」と背中を押されたのがきっかけです。

 当時、「保護動物が格好よく見えて、ペットショップに負けないような譲渡のお店をできたら」と、夢を語っていました。糸井さんから、「今がその時期では」と勧められて、決心しました。交通の便のいい渋谷に拠点を移してからは、譲渡会に来てくれる人も、ボランティアで手伝ってくれる人も増えました。都会に合った形があるんだなと感じています。


 ――都の動物愛護センターとは、どのようなやり取りをしていますか。

 週1度は必ずセンターに行くようにしています。高齢や治療が必要な犬猫を引き取ることもあります。そういう動物も譲渡会で気に入ってもらって、飼い主が決まるチャンスがあるんです。譲渡の実績を重ねる中で、センターとの間には、あうんの呼吸で引き渡しと受け入れを行う関係を築いてこれたと思っています。


 ――トラ猫の「さっぱり君」、ブルテリア系雑種の「よしだただし君」など、保護動物の名前が印象的です。

 これまで約1000頭を引き取りました。名前が重ならないようにして付けていたら、いつの間にか変わった名前が増えていました。それぞれの名前に特に深い意味はないのですが、活動を伝えるブログなどで動物たちを紹介すると、印象的だからか名前を覚えてくれ、活動に興味を持ったり、応援したりしてくれる人も多いです。以前、譲渡を受けた人が、数年ぶりに訪ねてくれて昔の呼び名を言ってくれると懐かしく思い出します。

 
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