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(2)要介護手前「フレイル」

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東京大学病院老年病科教授 秋下 雅弘さん

あきした・まさひろ
 1960年生まれ。東京大学医学部卒、米ハーバード大研究員、杏林大助教授、東大准教授などを経て2013年から現職。日本老年医学会理事。


 2010年の厚生労働省の調査では、女性の平均寿命は86・3歳で、男性に比べ7年近く長生きです。しかし、女性の健康寿命は73・6歳で男性と3年ぐらいしか違いません。

 筋肉が衰えるような衰弱とか、関節の病気、骨粗しょう症に伴う骨折、認知症など、じわじわ進む病気が女性に多いと言えます。

 そのような要介護に陥る手前の、体と心の機能が少し落ちてきた状態のことを、日本老年医学会は「フレイル」(語源は、虚弱を意味する英語)と名付け、啓発を始めました。

 高齢者は糖尿病や高血圧など様々な病気を持っていて、服用する薬も多くなりがちです。私たちの調査では、5種類以上の薬を飲んでいると、転倒の危険が増します。ベンゾジアゼピン系という睡眠薬を飲んでいると、認知症の発症リスクが1・6倍に高まるとのフランスの報告もあります。

 薬に関しては〈1〉むやみにほしがらない〈2〉ほかの病院の処方を医師に正確に伝える〈3〉出された薬はきちんと飲む〈4〉勝手に服用をやめない――などの注意が必要です。出された薬を飲みたくないなら、医師にはっきり伝えてほしいと思います。

 朝きちんと起き、規則正しく生活することも大切です。食事の時間・回数を決め、肉、魚、緑黄色野菜をバランスよく。高齢者の睡眠では、時に早寝も問題になります。夜9時に寝て深夜2時に目覚めてしまう人は、夜11時ぐらいまで起きていた方がよいでしょう。フレイルになりやすい女性には運動も重要です。

 
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