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[なっ解く]国民年金保険料 免除と猶予

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申請 遡れる期間拡大

 国民年金保険料の支払いが経済的に難しい人は、免除や納付猶予を過去に遡って申請できる。昨年、その期間が拡大され、2年1か月前まで遡れるようになった。

 ただ、免除などが認められた場合でも、保険料を追納しないと、将来受け取れる年金の額が減る点には注意したい。

 厚生年金に加入する会社員や、会社員に養われている専業主婦などを除き、原則20歳以上60歳未満の人は、国民年金の保険料(2014年度は月1万5250円)を納める義務がある。

 免除や納付猶予は、経済的な理由で保険料が払えない人のための制度。本人や配偶者らの所得が一定額を下回る場合、保険料の全額または一部の納付が免除されたり、その納付が猶予されたりする。

 免除は「全額」「4分の3」「半額」「4分の1」の4種類があり、前年所得額により認められる種類が変わる=図(上)=。納付猶予には、30歳未満の人が対象の若年者納付猶予制度と、学生が対象の学生納付特例制度がある。免除と納付猶予のいずれも、住民登録している市区町村か、年金事務所に申請する。

 免除と納付猶予を遡って申請できる期間は従来、「申請時の直前の7月まで(学生納付特例制度は「直前の4月まで」)」だった。それが14年4月、「2年1か月前まで」に拡大。例えば15年1月中の申請なら、以前は14年7月分までしか遡れなかったのが、現在は12年12月分まで申請可能となった=図(下)=。

 免除と納付猶予は、保険料を納めず、何の手続きもせずに放っておく「未納」とは異なる。未納のままだと、老齢基礎年金や障害基礎年金を受給できなくなる場合がある。

 老齢基礎年金を受け取るには受給資格期間を満たさなければならず、現行では25年の年金加入が必要だ(消費税率の10%引き上げに合わせ、10年に短縮される予定)。未納の月は受給資格期間に算入されないが、免除や納付猶予が認められた月の数は算入される。今回の期間拡大で、従来なら受給資格を満たせなかった人でも年金を受け取れる可能性が出てきた。

 免除などの手続きをしておけば、事故などで障害を負った状態になっても、障害基礎年金の受給要件を満たすことができる。厚生労働省の担当者は「障害を負ってから免除を遡って申請しても、受給資格期間に算入されない。万が一のことを考え、早めの申請が大事」と話す。

 ただし、免除や納付猶予が認められたからといって、そのままにしておくのはよくない。特定社会保険労務士の東海林正昭さんは、「将来受け取る老齢基礎年金が減ってしまう」と注意を促す。

 老齢基礎年金の原資は、国民年金の保険料と税金からなる。全額免除が認められた月は、税金を原資とした部分しか年金額に反映されないため、保険料をきちんと払っている場合に比べ、受け取る年金額が少なくなる。免除の期間が長くなるほど、年金額は減る。また、納付猶予については、認められた期間は年金額に全く反映されない。

 「年金を減らしたくないなら、追納を利用して」と東海林さん。過去10年まで遡って保険料を後払いできる仕組みだ。15年1月なら、05年1月分まで追納できる。追納は、自分の住所を管轄する年金事務所で申し込む。そこで受け取った納付書を使い、金融機関やコンビニで納める。

 ただ、本来納付する時期から経過した時間に応じて、通常の保険料に加算金が上乗せされる場合があるので気をつけよう。

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