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ダイエットの達人・ドクター川村のスマート健康塾

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マスクの使い方…少しの工夫で大きな効果

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 マスクの効用と言われてどんなことが思い浮かびますか?

 「人から風邪をうつされないためです」と言っている感染症専門の先生もいらっしゃいますが、それ以外にも効用があります。

(1)うつされないための感染症予防

(2)病原体をばらまかないための感染症予防

(3)口腔乾燥予防

(4)顔の一部の隠ぺい



 などの効果もあります。それぞれについて少し詳しく考えてみましょう。


(1)うつされないための感染症予防

 飛沫ひまつ感染は、せきやくしゃみをした際に飛び散るものに含まれている病原体を吸いこんで感染します。インフルエンザやロタウイルス、細菌性肺炎などもこのパターンです。

 マスクをしているとブロックできますが、マスクの口の前のあたりをつかんでマスクを取り外すと病原体が指にうつり、それを口に入れてしまっては、マスクの効用が台無しになるので、マスクを外す際には必ず、ひもの部分を持ってください。

 それとは少し異なるのが、空気感染です。ノロウイルスのように、もう少し小さくなると、咳やくしゃみをした際に、たんや唾液とともに飛んでいたもののうち、液体成分がなくなってウイルスのみが、空気の中を漂うことになります。

 この場合には、マスクの隙間からも吸い込んでしまう危険があります。

 その対策としては、顔面にピッチリくっつくようなマスクをする必要がありますが、現実的ではありません。

 お薦めしているのが、ティッシュペーパーを折りたたんで、口と鼻をカバーするぐらいの大きさにして、マスクと顔の間に入れるのです。息を吸う際に、顔にくっつき少し息苦しさを感じられれば、OKです。

 この目的のための使用であれば、ガーゼタイプのマスクは役立ちません。


(2)病原体をばらまかないための感染症予防

 マスクをしていると、咳やくしゃみで病原菌をばらまくことは防げます。しかし、咳やくしゃみの勢いが強いと、マスクは少し前に移動して、病原体が隙間から出てしまいます。咳やくしゃみをしそうになったら、肘の内側で、マスクが前に移動しないように押さえることをお勧めします。手で覆ってもよいのですが、その後どこかを触ると病原体をばらまくことになりかねないので、肘の内側がおすすめです。

 ここで注意してほしい点があります。咳やクシャミをした時に、マスクの内側にかなりの量の病原体が付きます。それをまた吸い込んでしまうと、病気の治りが長引くこともあります。

 先ほど書いたように、マスクと顔の間にティッシュペーパーを入れておいて、湿り気が強くなったら交換することをお勧めします。

 この目的のための使用であれば、ガーゼタイプのマスクは役立ちません。


(3)口腔乾燥予防

 マスクをするだけでそれなりに保湿効果もあります。またティッシュペーパーをマスクと顔の間に入れ、息苦しくないような形にしておくと、より保湿効果がアップします。特におすすめなのは、花粉症用の柔らかくシットリしたものです。一度試してみてください。

 朝起きた時や眠っているときにのどの渇きを自覚される方は、眠る時にマスクをしてみてください。起きた時の乾燥具合がかなり違います。眠っている間にはずれたとしても、マスクをしている間の効果は、確実にあります。

 この時のマスクは、口腔の乾燥予防が目的なので、鼻を覆う必要はありません。

 この目的の時には、ガーゼタイプのマスクもOKです。


(4)顔の一部の隠ぺい

 芸能人がこの目的でよく使っています。

 ひげをそった際に皮膚を切ってしまい、絆創膏ばんそうこうが恥ずかしい時や、吹き出物ができた時などにも使えます。

 自分は顔面神経麻痺まひが出ているときにもしていました。

 この目的の時には、ガーゼタイプのマスクもOKです。



 ガーゼタイプのマスクは洗って再利用することが可能ですが、感染症予防には役立ちません。

 粉じん予防用の硬くフィルターの付いたマスクであれば、フィルターの交換で再利用できますが、通常のマスクは、使い捨てるようにしましょう。

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kawamura

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。 川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

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