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インフルワクチンが効かない理由、「白血球=警官」で考えると…

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 「インフルエンザのワクチンを打ったのにかかってしまった。ワクチンは効かないね」といった声に対し、「インフルエンザのワクチンは、感染予防のためでなく、重症化予防のためです」と答える専門家がいますが、この説明で理解・納得できますか?

 白血球を警察官に例えて、以下のように考えてみてください。

 ワクチンの注射を打つということは、警察官(白血球)を集めて、訓練をするということです。

 この訓練に約2週間かかります。

 ただし、風邪をひいていたり熱がある状態だと、警察官がその対応に追われることになるので集まりが悪く、十分な訓練ができないため、日を改めてワクチンを打つことになります。

 訓練を受けた警察官は、それぞれの持ち場についたり、パトロールに出たりすることになります。パトロールをする場所は、ほとんどが血管の中です。

 ただ、敵(インフルエンザ)の侵入部位は鼻・のどの粘膜なので、そこに敵が集合しても、パトロールの警察官には気づきにくくなります。

 「鼻やのどの粘膜で敵が暴れている」という情報が伝達されたり、敵が血液の中に入ったりしてくると、警察官が現場に向かうことになります。ワクチンを打ったということは、専門的な訓練を受けた警察官がいるということなので、いち早く有効な対応ができて早く鎮静化し、軽症で済むことになります。

 1回のせきで約5万個、1回のくしゃみで約10万個のインフルエンザウイルスがばらかれるといわれています。飛び散ったウイルスは、24時間ほどは感染力があります。

 ウイルスは約20分で細胞の中に入り込み、増殖すると1つの細胞から約1000個のウイルスが排出され、次々と次の細胞に感染します。1つのウイルスが、8時間後には約100個、16時間後には約1万個、24時間後には約100万個に増殖することになります。

 したがって、家に帰ってからでは、うがいの効果はあまり期待できないということになります。目の前で、せきやくしゃみをされた場合には、すぐに鼻をかみ、直ちにうがいをしないと感染の予防にはならないということです。

 そのためにも、人混みではマスクをして感染予防を心がけましょう。

 マスクの使い方については、次回で詳しく説明します。

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kawamura

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。 川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

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