文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

お知らせ・イベント

お知らせ・イベント

(4)対談 食事工夫し肺炎防げ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 吉田 青森県は平均寿命が男女ともに全国最下位(2010年)。高齢化が進む中、短命県を返上するには、肺炎対策が大切になってきますね。

 後藤 肺炎の典型的な症状は、せき、たん、熱、息苦しさ、胸の痛みの五つですが、年を取ると、この反応があまり強く出なくなります。認知症であれば症状を訴えることも少ないので、介護する方は、今日は「元気がないな」「ご飯を食べないな」など、ちょっとした変化をきっかけに肺炎が見つかることも多いということを頭においていただきたいですね。

 波多野 高齢者の患者さんには、肺炎の原因となる誤嚥を非常に起こしやすい人がいます。「のみ込む機能を維持する」「口の中のばい菌を減らす」「食べて(栄養を取り)免疫力を高める」の三つが予防につながります。


 吉田 誤嚥性肺炎の予防では、食事に工夫しなくてはいけませんね。

 築舘 口の中でバラバラになる刻み食は、のみ込む邪魔になるので、一口大に切ったり、とろみをつけたりします。1~2センチ角程度の軟らかく、舌で押しつぶしやすい食べ物がいい。水分でむせる人には、ドラッグストアやスーパーで売っているとろみ剤を使うのもお勧めです。


 吉田 食事中や食後の環境には、どんな配慮が必要でしょうか。

 波多野 姿勢が大切です。食べさせてもらうときに首を反らせた状態だと、口と気管が直線状態になり、誤嚥しやすくなります。首をちょっと前かがみにすると、気管がくの字になり、食べ物が食道に行きやすくなります。

 築舘 食べてすぐ横になってしまうと、胃から逆流して誤嚥の危険性が高まります。私が勤務している施設では、食後30分は横にならず、座って休んでもらっています。


コーディネーターを務めた吉田医療部長

 吉田 口の手入れや、口腔機能を保つにはどうすればいいでしょうか。

 波多野 家族が磨き残しがないかを確認してあげながら歯磨きをするのがポイント。ばい菌の温床である舌のコケを除くことも重要です。口腔機能を高めるため、口に水をためた後、ブクブクしてから出すことが訓練になります。笛のおもちゃ「吹き戻し」を吹いた状態で止めるのも肺や喉を鍛えます。


 吉田 食が細くなり低栄養になると肺炎になりやすいのでしょうか。

 後藤 肺炎予防の基本は、体の抵抗力を高めること。しっかり食べて体を動かすことが高齢者にとって一番大事です。肺炎の一番大きな原因である肺炎球菌対策も大切。肺炎球菌に有効なワクチンが発売され、高齢の方は10月から一部公費負担を受けられるようになりました。ぜひワクチンを受けていただくようお願いします。

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

お知らせ・イベントの一覧を見る

最新記事