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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

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高校の同級生が「がん」になりました

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 わたしは昭和37年生まれの52歳です。自分ではまだまだ働き盛りと考えています。有り難いことに、これまで病気らしい病気はしたことがありません。しかし、先日、高校時代の同級生が「がん」になったとソーシャルネットワークで知りました。

 「がん」という言葉に仕事柄慣れているとはいえ、同級生の病気には少し考え込んでしまいました。

 長寿世界第1位の日本では、2人に1人が「がん」になるといわれています。では、がんになりやすい年齢は何歳でしょう。

 統計を見ると、52歳の死因は第1位=悪性新生物(がん)、第2位=心疾患、第3位=自殺です。やはり、死因の第1位は「がん」です。実は、一生を通じて死因の3位以内に「がん」があります。つまり、10代でも、20代でも、30代でも、「がん」にかかる危険性があるということです。

健康に暮らすヒントは、寒い時期と暑い時期にあり

 「がんにならないようにするには、どうすればいいのでしょうか」と質問されます。聖人君子のような生活をすれば、がんにならないのでしょうか。仙人のようにかすみでも食べて生きればいいのでしょうか。答えを見つけるのは、なかなか難しいと思います。

 わたしは、少しでも健康でいることが大切だと考えています。健康であれば、免疫力もしっかりと保たれ、小さながん細胞ならば、自分の力で退治することができるからです。健康な毎日を過ごすためのポイントは、人それぞれ、見つける必要があります。

 健康に暮らすヒントは、寒い時期、風邪を引かないようにすること、暑い時期、夏ばてをしないようにすること、です。健康に暮らすヒントは日常生活に隠されていると思います。

 わたしが医師になった約25年前と比べ、医学は飛躍的に進歩しています。血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを使えば、非常に早期のがんを発見できるようになりました。そこで、わたしは現代医学を十分に活用して、早期発見・早期治療することを勧めています。

 以前なら、見つけることができなかった小さな胃がんも、電子内視鏡を使うことで診断できるようになりました。早期に見つかった胃がんは、おなかを切ることなく、内視鏡治療で切り取ることが出来るようになりました。手術後も、胃袋が小さくなることがありませんから、食事が制限されることもありません。手術後も元気な生活を送ることができます。

 がんになった同級生のSくんはその後、手術も無事に終わって元気になり、仕事にも復帰しています。これまで無病息災だった彼は今回の病気をきっかけに、これからの人生を一病息災として、元気で健康な毎日を過ごしていくと思います。Sくん、回復、おめでとうございます。

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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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5件 のコメント

我が家は、自慢ではないが雁ノ巣

めざめたじいさん

 42歳の時、A新聞が「乳がん」をコラムで扱っていた。丸山ワクチンが騒がれていた頃である。 夏休みが終わりに近づいたとき「ちょっと気になることが...

 42歳の時、A新聞が「乳がん」をコラムで扱っていた。丸山ワクチンが騒がれていた頃である。

 夏休みが終わりに近づいたとき「ちょっと気になることが・・」と家内。「泣いていては分からない、どうした」「どうやら乳がんらしいの?」「あした病院へ行こう」。医師は、がん年齢ですから、覚悟はしておいた方が・・。組織を採って1週間。「本物のがんです」と言われた家内、その場に倒れたという。呼ばれていった先に家内は寝かされていた。

 左乳房切除、腋下転移により2カ所にコバルト照射。コバルトの副作用が20年経って大暴れする。同時に大腸がんが見つかり盲腸部分を切除。しかしがんマーカーは下がらない。肺癌が両肺に。死線をさまようこと4回。

 がんは私にも目をつけた。前立腺がん。80近いので経過観察にする。マーカー値は上下を繰り返している。

 乳がんを患った家内の下に、不安げに相談に来る人が増えた。経験者に、病気に負けない心構えを聞きに来るのだ。幼児教育に携わっていた家内は、その経験を本に著し多くの人に読んでもらった。遠くは名古屋まで様子が知れ、東京に越してきたからと、相談に来た人もいる。

 多くの人に慕われてきた家内、職を辞すと急に寂しくなった。気を遣って年数回「囲む会」を開いて戴いている。しかし、気力は落ちるばかり。埼玉から熱い周波を送って下さる御仁に感謝、感謝。ぎゅっと抱きしめたいが、骨が砕けて仕舞わないかと・・・。

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癌は身近です

まつ

私は今、64歳の女性です。同級生を58歳、59歳で乳癌、肺癌で亡くし、しばらくフレンドロス状態でした。でも、その時も自分と癌は結びつきませんでし...

私は今、64歳の女性です。
同級生を58歳、59歳で乳癌、肺癌で亡くし、しばらくフレンドロス状態でした。
でも、その時も自分と癌は結びつきませんでした。
その後、夫の義兄弟が胃がん、前立腺がんで手術することになっ時も、我が夫と癌は結びつきませんでした。
昨年、私たち夫婦は、人間ドックで前立腺がん、乳がんが見つかり、やっと癌が身近であることを実感いたしました。
夫はステージ3で現在手術ができないので薬物治療中です。でもすごく元気に生活しています。
私は、ステージ1したがで乳房温存手術、放射線治療、抗がん剤治療、ホルモン治療、分子標的薬治療を受けています。
人間ドックで調べなかったら何も知らずに今を生きていると思います。今日でちょうど1年を過ぎたところです。

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歩行時にふらつく

楽居

1年前から歩行時にふらつくようになり原因が分かりません、5年前に胃がんで胃の一部を切除してかなりやせましたが、このための筋肉減かとも思ったりはし...

1年前から歩行時にふらつくようになり原因が分かりません、5年前に胃がんで胃の一部を切除してかなりやせましたが、このための筋肉減かとも思ったりはしています。脳の検査は異常なし、低血糖でもなく原因不明です。ゴルフも何とか転倒しないように注意してやっていますが前のめりの姿勢では前に倒れそうです。階段などは自然に手すりに摑まるようになりました。やはり腹筋力の減少でしょうか?なにか改善の方法にアドバイスをください。

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