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トイレのふた閉めて…ウイルス性胃腸炎を防ぐ

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 胃腸炎を引き起こすウイルスには、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどいくつかあります。

 ロタウイルスやノロウイルスは感染力が強く、十数個のウイルスの吸入で感染する可能性があります。

 このウイルス性胃腸炎、マスクをして、きちんと手洗いをして対応しているのに、なぜかかかってしまった経験はありませんか?

 実は、正しい方法と思ってやっているやり方に落とし穴がいくつかあるのです。

 ロタウイルスやアデノウイルスは、汚染物が飛沫ひまつしたものを吸い込んだり、手についたものを口に入れたりして、感染します。

 ノロウイルスはより小さいので、空気中を漂っているものを吸い込んで空気感染する危険性があります。したがって、マスクをきちんとしたつもりでも、隙間ができて、そのスペースから吸い込むことも少なくありません。

 この隙間をなくすにはティッシュペーパーを使うのがおすすめです。

 マスクと口の間に、ティッシュペーパーを畳んだものを入れ、呼吸の際に、ティッシュペーパーが口や鼻にくっつくような状態にしていれば、かなりの確率で、ウイルスをブロックできます。

 加えて、気をつけてほしいのは、トイレの後です。

 水様便の場合には、排せつした便が便器内の水ではねて、お尻に跳ね返っている可能性があります。こうなると、お尻を拭いた際に、ウイルスを袖などにつけて持ち運んで、料理や食事の際に食べ物に振りかけてしまうことになりかねません。

 拭く方の手は袖まくりをして、しっかりと水で洗いましょう。また、手を洗ってからトイレを流しましょう。

 さらに、便器のふたを必ずしてから流してください。

 というのは、イギリス・リーズ大学のマーク・ウィルコックス教授の研究結果で、便器のふたを閉めずに流した場合、微生物が最大26センチ飛び散り、90分間空中を漂っていたというものがあります。

 静岡の食品会社では、きちんと消毒していたのに、ノロウイルスをはやらせてしまったことが報道されていました。会社のトイレには、便器の蓋がないところも少なくありません。流す際に飛び散って、水を流すボタンやレバーにウイルスが付着してしまうと、他の人に感染してしまう危険があるのです。水様便が出ている間は、他の人にうつす危険性が高いことを念頭に置いておきましょう。

 ウイルス性胃腸炎の治療法として、特効薬はありません。

 食事は、出来るだけ温かい、刺激の少ない消化の良いものを少しずつ頻回に取り、下痢で失った水分と栄養素を補うようにしてください。

 脱水が一番良くないので、食事が食べられない場合でも、水分補給はしっかり行いましょう。のどごしが良いからといって冷たいものを飲むと、胃が締まって嘔吐おうとしてしまう危険もあるので、温かいものが苦手な人でも、せめて室温のものを飲んでください。

 スポーツドリンクや経口補水液OS1オーエスワンが良いでしょう。OS1は塩分濃度が高めですが、これを飲んでしょっぱさが感じられないうちは、脱水状態が強いと考えられます。しょっぱく感じられるようになってきたら、だいぶ良くなってきた状況でしょう。

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kawamura

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。 川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

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