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ダイエットの達人・ドクター川村のスマート健康塾

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糖尿病をスーパーに例えると

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 糖尿病の状態を理解しやすくするために、以下のような役割を考えてください。

スーパーの店員:血糖値を下げるインスリン
訪れるお客さん:血糖値
お客さんがいっぱい来ること=炭水化物をいっぱいとること



 店員さんがたくさんいるような状況では、レジでのお客さんの待ち時間(血糖値の上昇)はありません。

 店員さんの数が多くても、仕事ができない店員さんだと、お客さんのレジ待ちが生じます。この状態は、インスリン抵抗性がある状況と考えてください。

 店員さんが病気などで人数が減ってくる(インスリンの分泌不足が生じてくる)とお客さんのレジ待ち(血糖値の上昇)が生じます。

 このような状況になっているのが、耐糖能障害や2型糖尿病の初期と考えてください。


 この際の対応の仕方は、

(1)

店員さんの教育をして、仕事がスムーズにできるようにすること=運動をしたり、ある種の薬(アクトスなどのインスリン感受性増強剤)を飲んだりして、インスリンの感受性を上げること

(2)

店員さんの数を増やすこと=薬剤を飲んでインスリンの分泌を増やすこと

(3)

レジ待ちが生じにくい人数のお客さんしか店へ入れないようにすること=ゆっくりんで、少しずつ食べ物を胃へ運び込み、胃での消化時間を短くして、食べ物を糖が吸収される中心部である小腸へと絶えず移動させること。ベイスンやグルコバイといった糖の代謝酵素を阻害する薬剤も同じような働きをします。



 少しイメージがわいたでしょうか?

 甘いものを食べたから血糖値が上昇すると考えがちですが、甘い砂糖でも少しずつめていれば、血糖値の上昇はほとんどありません。少ない店員さんでも、接客に時間がかかる店員さんでも、お客さんが少なければ、待たせることはありません。

 お客さんの数が多くなっても、処理できる数だけ入店してもらえば、レジ待ちは少ない時間で済みます。つまり、少しずつ食べ物を運んで食べていれば、血糖値の上昇は最小限で済むのです。

 そうすると、食べるのに時間がかかるので、空腹感が消え、我慢をせずに、食べる量も余分な量を減らすことができるのです。

 早食いをしてしまうと、血糖値が上昇してくるまでの15~30分は空腹感が消失しないので、胃が満杯でも食べたい気持ちが残っており、ついつい気持ち悪くなるまで食べ過ぎてしまうことになります。

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kawamura

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。 川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

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