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19歳娘 腎臓が下にある遊走腎

 19歳の娘が今夏、血尿が出たため泌尿器科を受診したところ、右の腎臓がかなり下にあることがわかりました。その後、職場で腰の激痛に襲われ、「遊走腎(腎下垂)」と診断されました。痛みが出たら鎮痛剤を飲むように言われましたが、ほかに手立てはないのでしょうか。(45歳女性)

引き上げる手術 腹腔鏡で可能

堀江 重郎 順天堂大泌尿器外科教授(東京都文京区)

 腎臓は体の後ろ側、背骨の両脇に位置し、脂肪に包まれていますが、体の向きや呼吸により上下します。遊走腎とは、寝た状態と比べ、立っているときの腎臓の位置が5センチ以上、下がることをいいます。

 比較的若くて痩せた女性に多く、また右側の腎臓に起こりやすいことが知られています。女性の2割近くに見られるという報告もあり、決して珍しくはありません。

 遊走腎があっても痛みや血尿などの症状が起こることは必ずしも多くありません。腎臓の位置が下がる遊走腎の現象は9世紀に知られていました。19世紀には痛みなどを伴う遊走腎の患者の腎臓をつり上げ、背中の筋肉に固定する手術が行われました。

 しかし、手術しても症状が取れないこともあるため、最近ではこのような手術を行うことはまれになっています。

 この方の場合は、激痛や血尿を伴うことから、遊走腎に加え、立った状態の時に腎臓とつながる血管や尿を運ぶ尿管が折れてしまっている可能性があります。

 腎臓への血流の状態を調べるシンチグラムなどの画像診断を行うことで、遊走腎の現象と症状との関連性がわかります。現在の症状が遊走腎によるものだとはっきりすれば、腹腔ふくくう鏡手術で腎臓を引っ張り上げ、小さい傷で済ませることも可能です。

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