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いい湯で健康 温泉と自然療法

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チェコで目撃、日本人にはまさかの「子宝の○」

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 日本各地に「子宝の湯」が存在します。その泉質を見てみると、単純温泉、ナトリウム塩化物泉、ナトリウム炭酸水素塩泉、ナトリウム硫酸塩泉、硫黄泉、酸性泉等々、多岐にわたっていますが、特に懐妊しやすい泉質というのはなさそうです。

 では、どうして子宝の湯と言われるのでしょうか。以前、貝原益軒の温泉入浴に関する教訓を紹介したことがあります。そこには房事を慎むこと、とありました。房事を慎んだら妊娠するはずはないので、ここでの教訓はあくまでも温泉療養が目的の時は、できるだけ交感神経が高まるような行為は慎んで、リラックスして過ごしなさい、ということだと思います。子づくりが目的であれば、その限りではないですね。

 一般に妊娠しにくい状況としては、冷え症や生理不順、不規則な生活、栄養状態が悪い場合、そして何らかのストレスにさらされているときなどがあります。温泉へ転地すると、日常生活のストレスから逃れることができ、規則正しい生活と、美味おいしい食事を楽しめます。そして温泉入浴により体が温まり、骨盤腔内の臓器の血流も増えてきます。ホルモンバランスや免疫機能も改善し、自律神経機能も正常化してきます。こうなると妊娠しやすくなることは容易に想像できます。男性も女性同様に、脱ストレス作用や生体機能の正常化が良い方向に作用するのでしょう。ということで、泉質は問わないということになります。

 さて、ここからが本題です。前回前々回とチェコの温泉治療を紹介してきましたが、実はチェコにも「子宝の湯」や、さらに信じられないことに「子宝の〇」があるのです。〇には何が入ると思いますか? 私は恩師からこのことについて聞いたことがあり、一度ぜひ見てみたいと思っていたのが、今回初めて目の当たりにすることができたのです。また、「子宝の湯」の使い方が日本とは全く違います。どのように使うのか、少し想像してみてください。

 学術集会の合間を縫ってFrantiškovy Làzně(フランティシュコビー・ラーズネェ)という温泉地へ施設見学に出かけました。そこの温泉治療施設では各種温泉治療が行われていましたが、廊下を歩いていくと「MOORPACKUNG」 という掲示が見られます(写真)。さらにその下には「TAMPONEM、VAGINALTAMPON-PACKUNG」とあります。アッと思いました。これが例のあれだと。

 前置きが長くなりましたが、そうです、○の中には「泥」という文字が入ります。つまり、43℃程度に温めた泥をちつの中に15分ほど留置するのです。この泥には女性ホルモンのような作用があるのですが、文字通り、身体からだの中から子宮や骨盤腔内を温めるという手技です。そして泥のパッキングが終了後、今度は温泉水で膣の洗浄を行います。子宝の湯とは膣洗浄のことなのです。ここを案内してくれた方のお友達がこの手法で妊娠できた、と言っていました。

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いい湯で健康 温泉と自然療法_大塚吉則_顔120px

大塚吉則(おおつか よしのり)

北海道大大学院教育学研究院教授

 

1955年、北海道生まれ。79年、北海道大医学部卒、第1内科に入局。89年から米ニューヨーク市のコーネル医科大に留学。北海道大病院登別分院・医学部附属温泉治療研究施設(温研)勤務などを経て2007年から現職。国際温泉気候医学会(ISMH)アジア・オセアニア地区代表、日本温泉気候物理医学会理事長、日本生気象学会幹事、NPO健康保養ネットワーク理事長。主な著書に「新版温泉療法 温泉と自然が生み出す健康づくり」(Crews)、「そもそも、すべてが『体質』のせいなのか? 自然治癒力を引き出し幸せになる方法」(Medical Tribune)など。

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3件 のコメント

むかしの夫婦は生物としての勤めを果たした

めざめたじいさん

 四朗さんや河内のおっさんが書いたように、生物として命を繫ぐことに懸命だった。 両氏の逸話は、女性にとってあまり愉快な方法ではないと思うが、子ど...

 四朗さんや河内のおっさんが書いたように、生物として命を繫ぐことに懸命だった。

 両氏の逸話は、女性にとってあまり愉快な方法ではないと思うが、子ども欲しさに恥も外聞もなく、祈るような気持ちだったろう。

 神社仏閣に参ると、子孫繁栄祈願、子宝授かり祈願など、誰に頼まれることもなく必死で祈った。

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陶器で温泉を通す

河内のおっさん

私の祖母から生前聞いた話です。祖母は15歳で祖父は20歳で結婚しましたが、子宝にはなかなか恵まれませんでした。そこで温泉療法を親から勧められ行っ...

私の祖母から生前聞いた話です。
祖母は15歳で祖父は20歳で結婚しましたが、子宝にはなかなか恵まれませんでした。
そこで温泉療法を親から勧められ行った結果、一姫二太郎の3人の子宝を授かったそうです。
 その方法は、穴が幾つも開いている陶器(ペニス形状のよう)を膣の中に挿入してから温泉に入ると子宮内部に温泉水が侵入して温められるので妊娠しやすいということでした。

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「よもぎ蒸し」を奨められた

四朗

 甥がなかなか子宝に恵まれなかったとき、「よもぎ蒸し」を奨められたと聞きました。 直接〇で温めるより、こちらの方が女性にとって有り難いのでは? ...

 甥がなかなか子宝に恵まれなかったとき、「よもぎ蒸し」を奨められたと聞きました。

 直接〇で温めるより、こちらの方が女性にとって有り難いのでは?

 世界は広いと実感する内容です。

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