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なで肩が肩こりになりやすい理由

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 「肩こり」について、夏目漱石は小説「門」の中で、「くびと肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた」と表現しています。それ以前は、「肩が張る」「打ち肩」と表現されることが多かったようです。かなり以前から、日本人は肩こりに悩まされていたようですね。

 「外国人は肩がこらない」と聞かれたことがあるかも知れませんが、実際に肩がこらないのではなく、「肩こり」という表現の仕方やモノのとらえ方(概念)がないのです。英語で「肩こり」を翻訳ソフトで調べてみるとStiff Shoulder(硬い肩)となりますが、実際にこの表現でうまく伝わることは少なく、Stiff Neck(硬い頸)、Stiff Back(硬い背中)と言うと問題なく伝わります。

 そうはいっても、肩の症状を訴える頻度は圧倒的に日本人の方が多いようです。厚生労働省の調査では、生活のなかで不快に感じている症状のなかで、肩こりは、男性が腰痛に次いで2番目、女性はトップです。

 五十肩といわれるような肩関節周囲炎や頸椎けいつい症などのように原因がある場合もあれば、いろいろと調べてみても、原因がわからない肩こりもあります。

 肩こりを悪くする要因としては、精神的ストレス、姿勢の悪さ、運動不足、寝不足、過労、眼精疲労などがあげられています。

 それにしても、なぜ日本人に肩こりが多いのでしょうか。

 畳に直接座る文化から猫背が多いことのほか、欧米人に比べ、筋肉量が少ないこと、なで肩の人が多いことなども影響していると考えられます。

 頭の重さは結構あるので、前かがみになると首から肩への負担がかなり増えます。

イラスト kasimo

 ある程度の筋肉量があると、首が比較的まっすぐになるので、前かがみの程度が少なくて済むことと、同じ重量を支える際に個々の筋肉の細胞にかかる負担分が少ないことも肩こりが少ないことと関係しています。逆に首から肩にかけての筋肉量が少ないと、肩こりが生じやすいといえます。

 なで肩の人は、指先の位置がイカリ肩の人よりも下に位置していることになり、その分、腕と手の重みが肩にかかっていると考えられます。なで肩の人は、両肩の位置を高めにする姿勢を意識すると肩こりの予防になるでしょう。

 以前、このコラムで紹介した手を後ろに回す姿勢も有効だと思います。

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kawamura

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。 川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

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