文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

yomiDr.記事アーカイブ

感染症対策の基本は「手洗いとうがい」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 人の歴史は、感染症との戦いです。「疫病えきびょう」は、いつの時代にも、人の生活を脅かしてきました。

 今、世界では、エボラ出血熱の患者が増えています。エボラ出血熱は、有効な治療法がない感染症です。エボラウイルスは、高い死亡率を持つ危険なウイルスのひとつです。どうか、はやく終息してもらいたいものです。

 今年の夏、東京近郊では、デング熱が広がりました。第2次世界大戦中に、戦地から持ち帰られたウイルスによって、1940年代に流行した時期がありました。70年ぶりに流行したデング熱も、有効な治療薬はなく、対症療法になります。

 デング熱の初期症状は、突然の高熱、頭痛、眼の痛み、顔の紅潮、結膜充血です。初期症状に続いて、筋肉痛、関節痛、全身倦怠けんたい感が起こります。症状がでてから3~4日目には、発疹が身体、手足、顔面に広がります。症状は、1週間程度で、回復します。ごくまれに、発熱後に出血傾向などで、致命的な状態になることがありますから、医療機関へ受診することが大切になります。感染を媒介する蚊が活動しなくなる10月中旬まで、注意が必要です。

 そして、これからは、インフルエンザが流行する季節になります。

 10月になると、インフルエンザの予防接種が始まります。みなさんは、毎年、予防接種を受けていますか。予防接種を受けないで死亡した人の約80%は、接種で防ぐことが出来たと言われています。65歳以上の高齢者、65歳未満から60歳で心臓疾患、呼吸器疾患、腎臓疾患を抱えている人は、予防接種を受けることがすすめられています。

 感染症対策の基本は、「手洗いとうがい」です。手洗いもうがいも、こまめに行うことが大切です。外出から帰ってきた時や人と会った時は、かならず手洗いとうがいを行うように、習慣づけるようにしましょう。

 手洗いのポイントは、慌てないことです。よくみかけるのは、指先だけ水にらしたり、洗った後に手を拭かないでまわりを水滴で汚したりする姿です。手を洗うときは、自分では、汚していないと思う部分にも気を配ることが大切です。知らないうちに汚してしまっていることがあります。手についた水滴をパッパッと手を振って乾かそうとする動作は、手についていたバイ菌で水回りを汚してしまいます。これが感染を広げる原因になります。

 うがいについては、ポイントは口の中もゆすぐことです。のどをガラガラとうがいするだけでなく、かならず口の中の汚れも一緒に落とすといいでしょう。

 目に見えない感染症に対抗するには、毎日の「手洗いとうがい」が大切です。家族の誰かが感染すると、家族全員へ広がる危険性があります。感染症の予防は、家族全員で取り組む必要があります。そして、学校、職場など、みなさんの生活の場で、協力し合い、感染症が広がるのを予防していきましょう。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

いのちに優しく いまづ医師漢方ブログの一覧を見る

最新記事