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わいず倶楽部

介護・シニア

熱中症(3)体冷やす早さ生死分ける

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 熱中症は、症状の度合いによって三つに分類されます。最も軽い1度では、立ちくらみや筋肉のこむら返り、次の2度では頭痛や吐き気、倦怠けんたい感が起きます。3度では、2度の症状に加え、呼びかけに適切な反応が出来ないなどの意識障害や全身のけいれん、高体温などが表れます。

 1度なら、患者さんを涼しい場所に移して体を冷やし、冷たい飲み物や塩分を与えます。誰かがそばで見守り、症状が改善しないか、少しでも意識レベルが低下した場合は病院に搬送します。2度以上では直ちに救急車を呼びます。

 重症の場合、どれだけ早く体温を下げられるかが生死を分けます。救急車を待つ間にも、体に水をかけたりれタオルを当てて風を送ったりするほか、体表近くに太い血管のある前首、わきの下、太もものつけねなどを氷枕などで冷やすと効果があります。

 高齢で独り暮らしをしている方は、体がつらいのを我慢せず誰かに知らせること、動けなくなったら早く見つけてもらうことが大切です。緊急連絡のための機器を備える、普段から家族とメールや電話などの定時連絡を心がけるなど、出来ることを工夫しましょう。(講師は大阪府立急性期・総合医療センター高度救命救急センター長の藤見聡さん)

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