いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ
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喉頭がんと食道がん つらい治療を乗り切るために
ハンフリー・ボガートさん、井上靖さん、淡路恵子さんなど、食道がんで亡くなった有名人は少なくありません。最近では、桑田佳祐さんのように、治療によって元気に活躍している有名人もいらっしゃいます。林家木久扇さんは喉頭がんの治療に取り組んでいます。
前回に続き、喉頭がんと食道がんの治療について取り上げます。今回は、どうやって漢方医学を生かしていくのか、お話しさせていただきます。
副作用、合併症を減らす
がんの3大治療法といわれている外科治療、薬物治療、放射線治療には、副作用、合併症という負担もあります。しかし、この副作用や合併症を少しでも減らして、治療を受ける人が苦しまないように手当てをすることが、わたしは大切だと考えています。
現在は、3大治療法という攻めの治療に対して、守りの治療として緩和ケアが行われています。
緩和ケアというと、体や精神的な苦痛を取り除くこと、と思っている方もいらっしゃるでしょう。たしかに、ペインコントロールやメンタルケアは、緩和ケアの重要なポイントです。しかし、ペインコントロールとメンタルケアだけが、緩和ケアではありません。たとえば、食欲の低下や便通障害(下痢と便秘)など、日常生活での様々な問題をケアすることが、緩和ケアには含まれます。
そして、緩和ケアといっしょにおすすめするのが、漢方治療です。
きめ細かい対応可能
日本の伝統医学である漢方治療は、日本人に合った守りの治療として、がん治療に活用されています。
夏にがん治療を受ける人には、夏ばての漢方治療を行い、冬にがん治療を受ける人には、漢方医学による風邪対策を行います。負担がかかるがん治療をうまく乗り切るために、きめの細かい対応を漢方医学で行うことが出来ます。
外科治療を受ける患者さんには、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)といった参耆剤(じんぎざい)を中心に治療を行います。体力を整え、胃腸を丈夫にする参耆剤は、栄養状態を良い状態に保ち、体力の回復を早めてくれます。
薬物治療の場合は、抗がん剤に合わせた漢方薬の選択が必要になります。シスプラチンによる食欲低下には六君子湯(りっくんしとう)、タキサン系薬剤による
放射線治療の場合は、照射する場所によって漢方薬を使い分けます。喉頭がんや
3つのメリット
副作用を軽減することで、いろいろな良い点があります。1番目は、治療を楽に受けられるようになることです。2番目は、予定している治療スケジュールを最後まで行うことが出来るようになること。そして、3番目は、治療がスムーズに進むため、治療効果が十分に発揮されることです。
がん治療を受けている人の中には、わらにもすがる思いで高価なサプリメントに手を出したり、大量に健康食品を購入したりしてしまう人もいます。どうか、その前に、漢方医に相談してください。医学的にエビデンスのある科学的な漢方治療が、きっと期待に応えてくれるでしょう。西洋医学と漢方医学の融合によって、すべての人が、喉頭がんや食道がんに負けない治療を受けていただけることを心から願っています。
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80になる家内が食欲不振で困っています。目まいが酷く、耳鼻科にかかり、まだよくならないので「目まい科」に通っています。
沢山の薬を飲んでいますが、食欲がないとこぼしています。クスリの所為だろうかと言ったり、元気を出さなくてはと焦り気味です。
食事後売薬「キャベジン」を飲んでいます。
「胃を休めるための断食」。体重が目に見えて減っている現状で、断食をすると、もっと体力を落としはしないでしょうか。
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私は80歳になりますが、四年前に食道癌の手術を受けていますが、今のところ再発はみられませんが、今後どのような生活をすればよいのか判りません、今後はどんな生活習慣をすればよいのかご指導をお願い致します。
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1 耳や目が痒くなる、同時に胃の調子が悪くなり、食欲不振や胃痛に悩ま されるのは、消化器系、とりわけ肝臓の疲れから来ています。
2 肝臓は消化 器系の最後の仕事をする臓器で、脾臓から門脈を通して栄 養が肝臓に送られ、肝臓は栄養を血液(静脈)に入れる仕事をします。
3 その肝臓が夏バテ(神経の使い過ぎ、アルコール、特に冷たいものの常 食他)などで疲れてくると目の周りや、耳の周りの血液の流れが悪くな り、肝臓を休ませてほしいと、胃痛や胃の調子を悪くさせて休まようとし ます。
4 そのようなときは断食で、消化器系を休ませるのがよろしいです。
5 休ませるには、大根おろしに黒酢を少々加えて食べ、後は白湯だけを飲 んで寝る。
6 翌日は普通の食事をどうぞ。
以上は東洋医学の見解です。
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