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百寿者こぼれ話

からだコラム

[百寿者こぼれ話]動脈硬化の予防が重要

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 東京の百寿者302人について、どんな病気が多いか、慶応大の高山美智代助教が調べたことがあります。最も多かったのが高血圧(63%)で、白内障(46%)、骨折(46%)、心臓病(29%)、胃腸病(21%)、脳卒中(16%)、がん(10%)の順番でした。

 糖尿病は6%で、同時期に調べられた70歳以上の罹患りかん率(15%)と比べても、低いことが分かりました。これは、世界中の百寿者研究で指摘されています。

 糖尿病は、動脈硬化や腎疾患、網膜の障害、神経障害など、様々な合併症を引き起こします。糖尿病を抑える遺伝子の中には、長寿遺伝子として老化にも関連していると考えられるものもあります。

 糖尿病がないと、超高齢者にはとても有利です。超高齢期には、栄養過剰よりも栄養低下が問題になるからです。糖尿病がなければ食事の制限が必要なく、栄養を良好に保つことができます。

 百寿者の罹患率が男女で異なる病気もあります。がんは男性19%、女性8%、脳卒中は男性23%、女性14%です。骨折は男性25%、女性52%で、女性の半数の方が経験しています。どの部位の骨折でも、元気の良さや認知機能が低下します。多分、骨折を恐れて動かなくなるためと考えています。

 杏林大の本間聡起准教授は、20歳代から百寿者までの動脈硬化の頻度をけい動脈エコーで調べました。動脈硬化は50歳代から表れ、年齢が上がるに従い増加します。しかし、90歳代がピークで(83%)、百寿者になると低下して(60%)、80歳代(58%)とほぼ同じです。

 動脈硬化が進行した人は、100歳まで到達できないようです。食事が重要なのか、遺伝が関係するのか、よくわかっていませんが、百寿者になるためには動脈硬化を予防することが大切です。(広瀬信義・慶応大特別招聘しょうへい教授)

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karada_117

 
 

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