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百寿者こぼれ話

からだコラム

[百寿者こぼれ話]女性は緩やかに機能低下

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 百寿者は、どのくらい元気なのでしょうか。

 大阪大の権藤恭之准教授は、東京の百寿者304人を〈1〉認知症なし、自立、視聴覚に問題なし〈2〉認知症なし、自立、視聴覚に問題あり〈3〉認知症あり、要介護〈4〉寝たきり、の4グループに分類しました。〈1〉は全体の2%(男性3%、女性1%)、〈2〉は18%(男性37%、女性13%)、〈3〉は55%、〈4〉は25%。脳や体の機能が良いのは20%(〈1〉+〈2〉)で、一般的に女性は機能の低い人が多いことも分かりました。

 女性はなぜ、長生きなのに機能が低いのでしょうか? 残念ながら理由はよくわかりません。

 東京大の秋山弘子特任教授は、全国の60歳以上の男女計6000人を20年間追跡調査しました。男女とも1~2割の人が、65歳頃から機能が急激に低下しました。残りの人は、女性では70歳頃からゆっくりと機能が下がります。

 一方、男性では超高齢期まで機能がほとんど低下しない人が1割ほどいました。機能の高い人は長生きですので、男性のこの1割は100歳まで生きて機能も高い。女性は緩やかに機能低下する人が多いので、百寿者の大部分で機能が低いと言うことになります。

 女性の百寿者の半数は、骨折の経験があります(男性では2割)。骨折をきっかけに寝たきりとなり、認知症を合併しやすくなるのかもしれません。女性の超高齢期の機能を保つには、骨粗しょう症と転倒(骨折の原因)の予防が大切だと思います。

 もちろん、女性の百寿者も弱々しい人ばかりではありません。京都の105歳の方は99歳の時、信号が黄色になると、ゲタなのに走って周囲を驚かせたそうです。100歳を超えても、電車を乗り継いで銀座に買い物に行く方など、元気な女性もたくさんいます。

(広瀬信義・慶応大特別招聘しょうへい教授)

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karada_117

 
 

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