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アレルギー表示 厳格に…栄養成分の一部は義務化

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現在の加工食品の栄養成分表示例。ナトリウムは食塩相当量の表示になる

 消費者庁は、来年6月までに施行される食品表示法の表示基準案を先月示した。現在任意である加工食品などの栄養成分表示が義務づけられたり、アレルギー表示が厳格化されたりする。今月中にも一般からの意見公募を、同庁ホームページなどで始める。

 食品表示法は、食品衛生法、日本農林規格(JAS)法、健康増進法などで分かれていた表記や用語を統一するのが狙い。昨年6月に公布された。同法に基づく新しい食品表示基準について、内閣府の消費者委員会の食品表示部会で、識者や業界・消費者団体の代表らが議論を重ねてきた。

 加工食品と添加物の栄養成分は、現行法では任意表示だが、カロリー、たんぱく質など5項目の量の表記を義務づける。ナトリウムは、消費者に分かりやすい食塩相当量に変える。

 その他の栄養素は引き続き任意だが、肉の脂などに多い飽和脂肪酸と食物繊維は、新たに作られた「推奨」に位置づけられた。トランス脂肪酸は現行のまま対象外となった。

 栄養成分表示は、環境整備に時間を要するとして、施行から5年は義務化を猶予。小規模事業者は免除される。

 アレルギー表示も厳格化する。現行では、消費者が、アレルギーの元となる原材料が使われていると予測できる食品は、表記を省略できる。例えば、マヨネーズは卵の使用が分かるとして、表記しなくても済んだ。しかし、知らずに食べてしまう事故が発生していることから、省略を認めず、「卵を含む」などとする。

 NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク事務局長の赤城智美さんは「厳格化されたのは、我々の意見が反映されたと受け止めている。ただ、事業者への周知などこれからの課題も多い」と話す。

 「製造所固有記号」も議論された。加工食品には、製造者名や所在地の表示が義務づけられているが、商品が小さい場合などは、消費者庁に届け出れば、数字やアルファベットなどの固有記号で代用できる。しかし昨年12月の農薬混入事件では、消費者が、記号だけでは回収対象品かどうか見分けられなかったことから、見直しを進めてきた。

 基準案では、原則として二つ以上の製造所で同一の商品を製造・販売する事業者に対象を限定。記号に加え、連絡先やホームページアドレスなどを表記する。部会では、固有記号廃止など複数の意見が出て意見が分かれたことから、一般からの意見公募の際は併記するという。

 今回の食品表示基準案について、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会消費生活研究所長の戸部依子さんは「バラバラの基準を統一するのはいいこと。しかし、流通大手のプライベートブランドの連絡先として、流通と製造のどちらを表示する方がいいかなど、残っている問題もある。消費者の視点でさらに整理してほしい」と話す。(斉藤保)

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