オトコのコト 医師・小堀善友ブログ
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突然の腰の激痛! 尿路結石かも
幼心にも強い印象を受けた出来事があります。
私の父親はサラリーマンです。以前、車での通勤途中、突然の激痛に倒れ、運転ができなくなり、救急車で病院へ搬送されたことがありました。健康そのものだった父親だったので、家族みんなで心配しました。
激痛の原因は「尿管結石」でした。
尿管結石は、男性の方が多くかかる病気です。健康な若年者でも突然発症することがあるので注意が必要です。
この病気には、以下のような特徴があります。
(1)突然起こる腰痛
激烈な腰痛が、左右に偏っておこることが多いです。以前、ある女性から、「出産と同じくらい痛かった」と聞いたことがあります。かなりの激痛であると想像されます。
あまりの痛みに、
(2)肉眼的血尿
目で見て分かるくらい、尿に血が混じることがあります。腎臓で発生した結石が尿路を降りてくる際に、周囲の尿管を傷つけるために血尿が出るのです。結石が尿管に降りてくると、尿の流れが悪くなって腎臓がダムのように腫れ上がり(水腎症と言います)、尿管がけいれんするために痛みも同時に起こるのです。
(3)再発しやすい
一度、尿路結石にかかった人の実に半分ほどの人たちは、結石が再発します。最初に見つかった時点で、複数個の結石がある人も少なくありません。私の外来には、常連さんの結石患者さんもいらっしゃいます。
患者は増加傾向に
昨年、尿路結石症の診療ガイドラインが刷新されました。ガイドラインとは、その病気の状態を診断して、治療指針を定める基準となるようなものです。それをみると、男女比は2.4対1で男性に多い疾患で、2005年の上部尿路結石(腎臓と尿管の結石)の年間罹(り)患率は人口10万人対134人(男性192人、女性79人)です。
興味深いのは、1965年と比較すると3倍、95年と比較すると1.6倍と増加傾向であるのです。生涯の罹患率は、男性は7人に1人、女性でも15人に1人は
チョット困るのは、痛くなるのが「夜中から明け方に多い」ことなのです。深夜に救急車に乗って運ばれてくる人がたくさんいらっしゃいます。病院も開いていないこともあり、患者さんが受診するまで大変苦労される場合があります。
この尿管結石の原因は生活習慣、体質、環境など様々な要因がからんでいるのですが、生活習慣の改善にて発生が予防できる可能性があります。結石はメタボリック症候群とも関連している生活習慣病でもあるのです。心当たりがある方は、気をつけましょう。
次回、さらに詳しく説明します。
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12~13年前のことです。家内の病気が気になってセックスレスになり、2~3年経ったある日、おしっこが出にくくなり、睾丸あたりに異常を感じ、どうしたもんだろうと考えていました。悶々としていたある日、風呂場でしゃがんで小便をしていましたが、尿道の深いところに痛みを、まいったなと感じていたところ、米粒の半分くらいの石が2つ出てきました。
それからすっきりし、尿も気持ち良く出るし、あれはなんだったのだろうと、今も頭をひねっていましたが、先生のブログを読み尿管結石だったらしいと思うようになりました。
つまり生活環境が変化して、セックスもなく、マスターベーションもありましたが月に1回有ったかどうかで、すっかり自分を見失っていましたから、、、。
あの石は何の石だったのか、出すものも出さないので、今にして思うことは精液が固まったものではと、、、。人間の体は上手く出来ている。運動、体操、ランニング、散歩、、性行為、、毎日の行動が健康にも病気にもつながっているのだから。
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