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百寿者こぼれ話

からだコラム

[百寿者こぼれ話]体内時計 再び研究

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 今回は、体内時計(概日リズム)の老化についてお話しします。鹿児島の本郷かまとさんは2003年に116歳で亡くなりましたが、2日寝て2日起きるというリズムでした。私たちが最初にうかがった時は寝ておられて話しかけても全く反応がありませんでしたが、黒砂糖はのみ込むことが出来ました。2日寝て2日起きるというのは珍しいですが、105歳以上の方を調べると1日寝て1日起きているという方もおられます。

 睡眠と覚醒だけでなく、ホルモンの分泌、血圧、体温などにも24時間周期の概日リズムがあります。脳血栓や心筋梗塞などは午前中に多いという報告があります。

 こうした体内時計が老化に伴ってどのように変化するのかに興味を持ち、清水健一郎先生(商工中金健康管理センター所長)と一緒に10年ほど前、24時間心電図で百寿者の心拍を測って、概日リズムを調べました。心拍は時間により変動します。24時間周期、12時間周期、8時間周期の三つに分けて解析しました。

 その結果、若い人や中高年ではほとんどが24時間周期だったのですが、百寿者ではそれに加えて、12時間、8時間という短い周期も表れました。老化すると、より短い周期が出てくるようです。ただ、短い周期の出た百寿者と24時間周期のみの百寿者で、余命や元気の度合い、病気の有無などに差はありませんでした。

 最近、概日リズムに関係する遺伝子が寿命に関係するという報告がありました。また、老化に伴い、長寿遺伝子といわれているSirt1の働きが弱まると、概日リズムも乱れるという論文も出ました。今後もう一度、百寿者の体内時計の研究をしてみようと考えています。ご興味のある方がおられましたらご連絡ください。(広瀬信義・慶応大特別招聘しょうへい教授)

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