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アーチェリー…的にスパンッ 気持ちいい

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講師の岡部さん(左端)にフォームの指導を受け、小泉さん(左から2人目)と高橋さん(左から3人目)が的を狙う(堺市西区の浜寺公園アーチェリー練習場で)=長沖真未撮影

 放った矢が、放物線を描いて的に吸い込まれるように飛んでいく。そんな爽快感を味わってみたいが、取っつきにくそうに映るアーチェリー。実は、年代や性別、体力差を問わず、コツを覚えれば息長く打ち込めるスポーツだ。シニア2人が堺市の練習場で体験した。

 大阪府和泉市の高橋あゆ美さん(55)と、大阪市城東区の小泉豊樹さん(64)。堺市西区の浜寺公園練習場での教室に参加した。高橋さんは初心者。かつては趣味にしていた小泉さんも、自宅にしまい込んでいた道具に40年ぶりに触れるという。

 講師は大阪府アーチェリー連盟副会長の岡部正秋さん(74)。28歳の時の交通事故で手足に障害が残った。リハビリで競技と出会い、その後、障害者競技の選手として全国を舞台に活躍。大阪市障害者アーチェリークラブの設立者でもある。

 練習場で、シニア愛好者らが50メートル先の的に挑んでいた。岡部さんに、一から始めて1年で上達した人もいると聞き、高橋さんは「あんな遠くまで飛ばせるようになるんですね」と驚いた。

 体験では、畳に張った直径50センチの的を5メートルの距離から射る。防具を胸と左腕などに付け、長さ2メートル、重さ4・5キロの弓に矢をセットして、弦を引く基本形を習った。弓は左手で支えるように持ち、右手の人さし指と中指、薬指の3本を弦にかけ、右肩を大きく後ろに回して引く。

 「人さし指がくちびるの右端につくまで弦を引き、そこでしっかり手を固定して」。岡部さんの指導で、2人の背筋がスッと伸びた。「イチ、ニのサン」の掛け声で右手を開いて弦を放すと矢が飛んだ。2人とも的の円の中に命中。高橋さんは「腕がぐらつきましたが、思った以上に飛びました。当たるとスパンと音がして気持ちがいい」と笑顔に。

 「肩の力を抜き、腕力に頼らず背筋を使って弦を引いて」。岡部さんの助言に、小泉さんは「勘」を徐々に取り戻した様子。矢が的の中心に集まり出すと、「無心で熱中する楽しさを思い出しました」。高橋さんも、的の中央付近に当たる回数が増えてきた。

 約3時間の練習で体験は終了。「楽しみながら上達し、体力や筋力をつけられますよ」と岡部さん。2、3か月続ければ矢は10メートルは飛ぶようになり、次は室内競技の18メートル、フィールド競技の30、50メートルへと距離を伸ばしていく。2人は「ぜひ、格好良く、遠くの的を狙ってみたい」と目を輝かせた。(満田育子)


世代超え仲間づくり

 高橋さん「一人で空いた時間に取り組めるスポーツを探していたので満足しました。道具一式を貸し出してもらえて本格的に指導を受けられるので、ぜひ、続けてみたいです。世代を超えて愛好者の仲間がつくれそうです」

 小泉さん「久しぶりでしたが体が弓を引く感覚を覚えていて、丁寧な指導に気分が乗り、矢を的に当てるのに夢中になりました。昔に比べて性能の良い道具がいろいろあるので、これから競技用の距離にも挑戦したいですね」

道具貸し出し

 アーチェリーは、2004年のアテネ五輪で、山本博選手が41歳で銀メダルを獲得し、シニア世代に愛好の輪が広がった。40歳以上を対象とした大会も開かれている。

 京阪神の練習場や射場では、初心者に道具一式を貸し出して気軽に競技に触れてもらう一日体験教室もある。堺市の浜寺公園の練習場では毎週土曜日に教室を開催(参加費1020円)。大阪市の長居公園や枚方市立渚市民体育館、神戸市灘区の一王山レンジでも受講者を受け付けている。山の中で的を設けたコースを回る「フィールド・アーチェリー」は、京都市北区の白梅スポーツクラブに申し込めば体験出来る。受講料は2800円。

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