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百寿者こぼれ話

からだコラム

[百寿者こぼれ話]長寿と文化の関係

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 第20回国際百寿者研究会が今月15~18日、大阪市などで開かれました。古くからの知り合いがいて、とても楽しかったです。参加者は百寿者調査をしている主に心理・老年学の専門家。発表内容は、性格や人生に対する満足感など、心理的なテーマが多いのですが、医学や歯科の研究もあります。

 研究会の目的の一つは、百寿者研究者の親睦を図り、共同研究を促進することです。発表に加えて、趣向を凝らしたレクリエーションも楽しみの一つで、私も1998年から数年間参加しました。

 今回の研究会の最終日に、米アイオワ大学のマーチン教授が「文化と長寿」というテーマで講演をしました。日本の平均寿命や健康寿命が米国に比べて長いのは、文化の違いで説明できるのか――という内容でした。

 医療費は米国が段違いに高く、病院は日本が段違いに多いので医療環境は日本の方が良い。百寿者の方の健康状態は、血液データの所見は日本がやや悪い。病気の種類は異なるが、有病率はほぼ同じ。元気の良さは段違いにアメリカが良い(元気な人の方が長生きするので予想と異なりますよね)。このような状況を文化の違いで説明できるのか、というものです。

 教授は半年間日本に住み、沖縄をはじめいろいろな所を訪問しています。「まだ仮説の段階だが」と前置きして、〈1〉食事〈2〉健康長寿について考えるきっかけが多い(神社・お寺が多く、おみくじや絵馬など、いつも健康でいることを願うチャンスが多い)〈3〉清潔(トイレなど)――など多くの点をあげて日本を褒めていました。

 聞いていてこそばゆい気がしましたが、私たちが当たり前だと思っていることに外国人は注目する場合があると分かり、面白いと思いました。(広瀬信義・慶応大特別招聘しょうへい教授)

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