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百寿者こぼれ話

からだコラム

[百寿者こぼれ話]気配りできるすてきな方

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広瀬信義さん

 慶応大学医学部老年内科で約20年間にわたり、百寿者(100歳以上)と超百寿者(105歳以上)の調査研究を行ってきました。今年3月に定年退職となりましたが、新たに医学部に「百寿者総合研究センター」が創設され、研究を続けていくことができるようになりました。

 百寿者研究でどんなことが分かってきたのかを紹介し、実際にお会いした百寿者とご家族、海外の研究者のエピソードについてもお話しします。お読みいただいて、百寿者研究の面白さ、百寿者とご家族の魅力を感じていただければ、と思います。現在も全国の超百寿者を調査しておりますので、調査にご参加いただけますと大変ありがたいです。

 まずは、施設の方からお聞きした関西地方の女性Tさんのお話から紹介しましょう。110歳で市の最長寿となり、市長さんが長寿祝いに何をプレゼントしようかと考えて、施設の方に希望を聞いてもらいました。Tさんの返事は「香水が欲しい」。施設の人は驚き、その理由を聞いたところ、Tさんはこう答えたそうです。

 「私は鼻が悪いのでにおいが分かりません。自分の悪い臭いで介護をしている人に迷惑をかけているのではないかと、いつも気になっていました。香水をつければ臭いが消えて、介護している人にも気分良く世話してもらえるから」

 私たちが調査にうかがった時も良い香りがしていました(女性研究者によるとシャネルのようです)。百寿者には、このように周囲に気配りできるすてきな方が多いようです。(広瀬信義・慶応大特別招聘しょうへい教授)


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karada_117

 
 

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