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タレント、エッセイスト 小島慶子さん

一病息災

[タレント、エッセイスト 小島慶子さん]不安障害(2)「太るのが怖い」食べて吐く

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 「私がほしいものを与えても、あなたはなぜ喜ばないの」という母と、「私はあなたとは違う人間として認めてほしい」と訴える娘。この確執が幼い頃から続いた。育てにくかった娘は「3歳から反抗期」と言われてきた。

 高校1年の時、姉が結婚した。「これからは、母の関心、思い入れが私に集中するに違いない」と考えると、重苦しい気持ちになった。太るのが怖くなり、摂取カロリーと体重を気にする拒食になった。

 長い摂食障害が始まった。食事の量を減らし、友達からもらった甘い物は口に入れても、そっと吐き出した。反動で高校3年の頃から食欲が抑えきれなくなった。夜中、キッチンで食べ物を吐き出しているうち、我慢できず飲み込むようになった。

 大学に進学して、失恋もした。屈辱を忘れようと、食べることが止まらなくなり、気がつけば三段腹、67キロにまで太ってしまった。失恋の経験は一方で、実家からも、“玉のこし願望”からも自由になるため、男性並みに稼げる仕事に就こうと決意させた。

 花形だった女子アナウンサーを目指した。今度は就職試験を控え、無理なダイエットを始めた。しかし、「依然として自己嫌悪や不安を食べることでしか埋められず、体重を増やさないように、食べては吐くようになりました」。

 タレント、エッセイスト 小島 慶子(こじまけいこ)さん(41)

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