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タレント、エッセイスト 小島慶子さん

一病息災

[タレント、エッセイスト 小島慶子さん]不安障害(1)私は母の作品じゃない

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 本音のトークでラジオの高聴取率を取り、現在はエッセイストとしても活動の幅を広げている。だが、さっそうとした外見からはうかがい知れない、つらい障害と20年近くも闘ってきた。

 父は商社マン。海外駐在員をしていたオーストラリアのパースで生まれた。両親、年の離れた姉との一家4人。シンガポール、香港でも暮らし、小学3年の終わりに帰国した。

 母はとりわけ、下の娘をかわいがった。娘も一番安心できるのは、母の腕の中だと思っていた。「でも、2人の関係は濃密過ぎました。母は自分が子供の頃に得たくても得られなかったものを、すべて私に注ぎ込んでくれました」

 母の励まし通り、中学から大学までの一貫校に進んだ。だが、いざ入ってみると、理不尽な世界を知った。上流社会への強い憧れから、娘に受験を勧めた母に、学校での話をしても、理解されなかった。

 友人の話をすると、どんな家の子か調べる母と必ずけんかになった。いくら事実を話しても、自分の思い込みから出てこない母にいらだち、毎日のように泣きながらどなっていた。

 「母にとって、私は分身であり、作品のようでした。だから、母にとりつかれるのが、とても嫌だった」。2人とも目の前の大切な人に、わかってほしいだけなのに、溝はどんどん深まっていった。

 タレント、エッセイスト 小島 慶子(こじまけいこ)さん(41)

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