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オトコのコト 医師・小堀善友ブログ

妊娠・育児・性の悩み

ヒトの精子は減ってきている

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 精巣がだんだんと小さくなってきている、もしくは精子が徐々に減少するといった報告がいくつかあります。皆さんも、ニュースなどで聞いたことがあるのではないでしょうか?

 原因は、環境の影響や、食生活などの生活習慣等も関連していると言われています。胎児期に、母体内で内分泌かく乱物質(環境ホルモン)にさらされることが、生殖能を障害するのではないかとする仮説もあります。

 ただし、こうした報告に対し、研究の規模や、対象者の選び方、分析方法などをめぐり、批判があるのも事実です。

 昨年、精子の減少について詳細に調べられた報告(Hum Reprod. 2013;28:462-470)がありましたので紹介します。フランスからの報告ですが、1989年から2005年の17年間にかけて、126の不妊治療施設から収集したデータを解析しました。男性の年齢は18歳から70歳で、合計15万4721人の精液所見を対象としました。

 そのなかで2万6609人の男性の精液を調査しました。

 いずれも、パートナーの女性が、両側の卵管が閉鎖しているなど明らかな不妊の原因を持つケースでした。男性には不妊の原因がなく、精子に問題はないと考えられるケースについて、時代による変化を調べたのです。

 1989年と2005年を比較すると、精子濃度は32.2%も低下していました。35歳の男性における精子濃度は1989年においては7360万/mlであったのに対し、2005年においては4990万/mlという結果でした。また、17年間の調査期間において正常形態精子の割合も明らかな低下が認められたのです。運動率には大きな変化は認められませんでした。

 計算すると、精子濃度は年間1.9%の割合で減少しているということになります。ということは、将来には不妊症患者は増大するということでしょうか?

 そして、未来には精子が無くなってしまう?

 考えすぎでしょうか? 恐ろしい結果ですね…。精子の危機を回避するために、研究を進めていく必要がありますね。

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小堀善友 (こぼり よしとも)

泌尿器科医 埼玉県生まれ

2001年金沢大学医学部卒、09年より獨協医科大学越谷病院泌尿器科勤務。14年9月から米国イリノイ大学シカゴ校に招請研究員として留学。専門分野は男性不妊症、勃起・射精障害、性感染症。詳しくはこちら
主な著書は『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)。詳細はこちら

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6件 のコメント

便利さ追求の果て

たそがれ親父

少なくなった理由は様々な化学物質が原因だと聞き及んでいます。昭和30年代生まれの私たちでも既に相当数を摂取していますから。確かに精巣が小さくなっ...

少なくなった理由は様々な化学物質が原因だと聞き及んでいます。
昭和30年代生まれの私たちでも既に相当数を摂取していますから。

確かに精巣が小さくなってきてる感じは否めません。
温泉に行くと年配の方々の大きさといったら立派なものです。
さぞかし大量生産して相方に注いだことでしょう。
私はそれほど大きくありませんが精液量が豊富だったのは幸いでした。

今の子どもたちは親の世代より減少してるので心配になります。
まず、生活の改善に努力することが大切でしょう。

将来、精子バンク的なものが普及するようになるかもしれません。
そんな世の中が来ないよう願っています。

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精子が減少する原因は?

めざめたじいさん

 人の精子が減少してる記事を見て、誰の仕業なのかと思う。 人は事前の摂理にそむいて、神聖であるべき生殖行為を、快楽のみを求め、妊娠をリスクと考え...

 人の精子が減少してる記事を見て、誰の仕業なのかと思う。
 人は事前の摂理にそむいて、神聖であるべき生殖行為を、快楽のみを求め、妊娠をリスクと考えるようになった。
 神はあまりにも自分勝手なヒトに対して罰を当てたのではないだろうか。

 ヒトはヒトだけでなく家畜にも酷い行いをしている。牛乳を生産するため妊娠させる。生まれた子牛がメスだったら、牛乳工場が出来たと言い、雄だといいステーキが出来たと喜ぶ。何も知らない牛が哀れだ。これまで、魚は主に自然に生まれたものを捕獲して食べていた。もっと美味しい魚は、科学の力で養殖するようになった。

 害虫と称して、人の邪魔をする生き物を殺し、殺虫剤散布がまかり通り、ホタルは金で買い取り業者が観賞用にしている。

 腐敗菌が生物の死骸を自然に戻している。その菌がもしなかったら、土葬された故人が墓に溢れ、人は死体に囲まれて生活することになる。

 神は、人間どもが、子孫を残したくないのだと判断し、手っ取り早く人の精子を減らしつつあるのでは。

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今判っている事、未来になって判ること

無常

精子の頭部の中のDNA情報を卵子に届けるのが精子でしょうけど。肝心のY遺伝子は短くなる傾向にあるそうです。やがて、男はいらなくなるという極論では...

精子の頭部の中のDNA情報を卵子に届けるのが精子でしょうけど。
肝心のY遺伝子は短くなる傾向にあるそうです。
やがて、男はいらなくなるという極論ではなく、必要な時、時間差で性ホルモンの作用で男になったり女になったりと。

外見で性を決まったと思っても、その語変化するという報告もありますね。
自然って不思議なことをするものです。

今判っている常識も変化しつつ未来では姿を変えているかもしれません。

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