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いのちに優しく いまづ医師漢方ブログ

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子供の食物アレルギー 漢方に治療法

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 4月4日は、「あんぱんの日」だそうです。明治8年(1875年)のきょう、明治天皇にあんぱんが献上されたことに由来しているそうです。

 あんぱんの中身は、「あん」です。こどもたちに愛されているアンパンマンにも入っている餡は、小豆からできています。

 小豆は、昔から日本の食卓を飾る一品として重宝されてきました。お祭りや誕生日に、赤飯を炊き家族でお祝いをしました。また、お汁粉にしたり、ようかんにしたり、甘いものとしていただきます。わたしが育った名古屋の喫茶店には「あずきサンド」があります。

 このように小豆は、日本全国で食べられています。しかし、中には、小豆にアレルギーをお持ちの方もいらっしゃいますので、注意が必要です。小豆を食べると口の中がかゆくなる、じんましんがでる、呼吸が苦しくなる、などの症状があらわれることがあります。これらは、アレルギーに共通の症状です。花粉症もアレルギーの一種です。

 食べ物にアレルギー反応を示すことを食物アレルギーといいます。食物アレルギーを持っている人は、小さな子供で約5%です。大人になると食物アレルギーは、だんだんと少なくなっていきます。

 食物アレルギーの原因としては、鶏卵、牛乳、小麦、甲殻類、果物類、そばなどですが、小豆などの豆類にアレルギーがある人も、意外に多いといわれています。

 小さな子供に多い食物アレルギーですが、根治する治療法はあるのでしょうか。残念ながら西洋医学では、原因となる食材をできる限りさける方法しかありません。

 しかし、漢方医学で行う子供の治療の中には、方法があります。漢方医学では、子供の腸内細菌を調節することで、食物アレルギーを治していこうとします。このとき使われる漢方薬が、建中湯(けんちゅうとう)類です。建中湯類は、「おなかを立て直す」クスリのひとつです。

 このように西洋医学では治療方法がない病気も、漢方医学に治療方法がある場合もあります。「医師から治療法がない」といわれてしまった場合も、「どうせ、治らない」とあきらめずに、漢方医学の医師に相談してみてはいかがでしょうか。漢方医学は、多くの悩めるみなさんのお役に立つと思います。

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いまづ医師の漢方ブログ_顔120

今津嘉宏(いまづ よしひろ)

芝大門いまづクリニック(東京都港区)院長

藤田保健衛生大学医学部卒業後に慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センター等を経て現職。

日本がん治療認定機構認定医・暫定教育医、日本外科学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

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1件 のコメント

建中湯類が食物アレルギーを治す?

カッコー

 田舎で開業しております、小児科専門医&アレルギー専門医です。 漢方薬が食物アレルギーに有効であるとの報告は、補中益気湯しか知りませんでした。 ...

 田舎で開業しております、小児科専門医&アレルギー専門医です。
 漢方薬が食物アレルギーに有効であるとの報告は、補中益気湯しか知りませんでした。
 当方の不勉強と思われますので、建中湯類が有効という論文を是非教えていただければ幸いです。

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